検察がチェ・ドンウク前検察総長の婚外子と疑われる子供の関連個人情報を不法入手することに関与した容疑でチョ・オヨン(54)前大統領府総務秘書官室先任行政官の拘束令状を請求すると、大統領府が堪え難い表情を隠せずにいる。 特に‘大統領府上層部ライン’の関与可能性を早期遮断しようとチョ行政官に対する不正確な調査結果を急いで公開した民政首席室は‘拙速監察’という批判を避け難くなった。
大統領府民政首席室は、チョ行政官の不法行為疑惑が提起されて2日後の去る4日、チョ行政官の‘上層部ライン’として安全行政部キム・某局長を名指しする自主監査結果を公開し鎮火を急いだ。 しかし、その後の検察捜査過程でキム局長の介入物証が明らかにならず、チョ行政官はキム局長の要請を受けたという当初の陳述を覆した。 これに対し検察はキム局長を無嫌疑処理する代わりにチョ行政官の口を開くために拘束令状を請求する‘強硬姿勢’を取った。 結局、大統領府民政首席室はチョ行政官の陳述のみをそのまま信じてキム局長を‘上層部ライン’として名指しした‘徒労’監察結果を軽率に発表した形になった。 大統領府は結果発表当時にも、キム局長が朴槿恵(パク・クネ)政府序盤に大統領府民政首席室に勤めていた事実をきちんと公開せず、姑息な手を使ったという指摘を受けた経緯がある。
検察の令状請求の便りが伝えられた後、大統領府は「我々としては最善を尽くした」として「検察の捜査を見守ろう」という態度を見せた。 当時、民政首席室の監察結果を言論に公表したイ・ジョンヒョン大統領府広報首席は15日「(調査方法に限界がある)監察と、検察の調査は違うのではないか。 疑惑に火が点いた後、検察捜査結果ですべてが明らかになると強調したように、当時大統領府としては最善を尽くした」と強調した。 大統領府内部でも「技術職であるチョ行政官が偽りの陳述をするとは想像もできなかった」、「大統領府全体がチョ行政官にだまされた」というんど、今回の事案を単純に不良監察のせいにする雰囲気だ。
だが、なかなか監察結果を公開しない大統領府が、しかも司正業務を総括し検証と監察・調査などで強大な権限を持っている民政首席室が、チョ行政官の話だけを信じて監察結果を発表したという主張は依然として釈然としない。 安全行政部キム局長は、大統領府監察調査の時もチョ行政官に個人情報照会を要請したことはないと主張し、対面調査を要求したが、民政首席室は当時それさえも受け入れなかった。
ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr