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「政治的圧力・製作妨害 きっぱりと対応する」

登録:2013-09-18 09:32 修正:2013-09-19 11:01
新しく就任したホン・ジンピョ韓国ディレクター連合会長
ホン・ジンピョ 新任韓国ディレクター連合会長

<追跡60分>の国家情報院関連制作物 放送中止

パク・クネ政府下の放送環境も深刻

ディレクターたちが挫折しないよう努力する

「<韓国放送>(KBS)の<追跡60分>の放送中止論難は、今回の「国家情報院」篇まで入れて3年間に5回にもなる。 深刻な状況だ。」

 去る5日に韓国ディレクター(PD)連合会長に新しく就任したホン・ジンピョ(写真)KBSディレクターは、権力を批判する時事番組の劣悪な環境について15日このように語った。そして同時に、真実を隠蔽しようとする政治的圧力や製作を妨害する行為に対しては断固として対応すると明らかにした。 彼は1995年KBSに入社して<追跡60分>と<KBSスペシャル>等を演出した時事・教養担当ディレクターだ。

 ホン会長は「昨年の公営放送長期スト以後ディレクターたちも力が衰え、息を殺していた。 ところが潜在していた不満が国家情報院を意識した<追跡60分>放送中止に怒りとなって噴出した。 放送中止を糾弾するピケットデモにディレクターが積極的に出たのもそのような理由からだ」と話した。 彼は「私も<追跡60分>を3年余製作したが、昔は放送中止など想像できなかった」と言った。 <追跡60分>の放送中止や遅延放送、製作自律性侵害事例はイ・ミョンバク政府時代の2010年チョ・ヒョノ前警察庁長官の暴言動画事件を皮切りに、「4大河川事業の争点」「天安(チョナン)艦の疑惑」「ソマリア海賊」篇へと続いた。 彼は「一生懸命作った作品が放送中止にされれば、製作者の立場ではアイテム選定においてすら自己検閲が強化され、番組に力がなくなる」と憂慮した。 <追跡60分>の「ソウル市公務員スパイ事件無罪判決の転末」篇は結局一部修正を経て去る7日、一週間遅れで放映された。

 ホン会長はパク・クネ政権下でも放送環境や製作自律性保障などは改善されていないと指摘した。 彼は「イ・ミョンバク政権は公営放送に対し暴圧的だった。 その過程でノ・ジョンミョン<YTN>記者等解雇者などが発生した。 パク・クネ政府になって変化を期待したがまだ解職言論人の問題は解決されていない。 放送会社内部の状況もますます悪化し、政権の顔色伺いがひどくなった」と話した。

 彼は「イ・ギョンジェ放送通信委員長は韓国社会に言論自由があふれていると言ったが、ディレクターの自発性と創意性は非常に弱まった。 このような状況で番組を作ることに何の意味があるかという自己恥辱感に陥ったりもする」と話した。 だが「逆境の中でもディレクターたちが挫折したりあきらめたりしないで上手く切り抜けて未来を準備できるように助けることが、ディレクター連合会の役割だ」と強調した。 彼は「これまで南北放送交流が行き詰まっていたが、開城(ケソン)工業団地再稼働に合わせて統一放送フォーラムなども拡大する計画」と話した。

ムン・ヒョンスク先任記者hyunsm@hani.co.kr

写真 韓国ディレクター連合会提供

https://www.hani.co.kr/arti/society/media/603485.html 韓国語原文入力:2013/09/15 22:10
訳A.K(1402字)

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