大統領府がチェ・ドンウク(54)検察総長の‘婚外子’疑惑と関連して有力な証拠である血液型が出てきたと主張して検察を圧迫するなど、チェ総長の辞退に直接介入していた事実が明らかになった。 チェ総長は13日、ファン・ギョアン(56)法務部長官が自身に対する監察を指示するや、直ちに辞意を明らかにした。 検察が去る6月、国家情報院の大統領選挙世論操作および政治介入事件を処理する過程で与党と摩擦を醸し出した以後、チェ総長に対する‘更迭説’が提起されていた状況で、大統領府が‘婚外子’疑惑を口実に任期2年が保障された検察総長の辞退を事実上指揮した情況が明らかになり波紋が予想される。
司正当局関係者などの話を総合すれば、大統領府民政首席室公職規律チーム関係者は去る6日‘チェ総長に婚外子がいる’という<朝鮮日報>報道が出た直後の先週末、最高検察庁側に電話をした。 この関係者は‘チェ総長の血液型がA型、婚外子の母親というイム・某(54)氏がB型、婚外子がAB型である事実を確認し、(血液型は)有力な証拠なのでチェ総長が自ら退くことが望ましい’という意を伝えたという。 この関係者は去る12日にも最高検察庁側に電話をして‘この疑惑に対する真相究明のために大統領府の介入が避けられない’という趣旨の意見を伝えたと言う。
司正当局関係者は「A型が全国民の34%にもなる。 有力な証拠だというのは話にならない。 チェ総長が公職規律チームから連絡が来た日である12日、朝鮮日報を相手に訂正報道訴訟を起こし遺伝子検査を早く推進するとして事実上辞退拒否意思を見せるや、今日大統領府が(監察指示を通じて辞退させるよう)追い出しを図ったものと見られる」と話した。
民政首席室公職規律チームがチェ総長はもちろん一般人であるイム氏と息子の血液型を確認した経緯を巡って、不法に情報を取得したのではという疑いも出ている。 検察のある関係者は「一般人であるイム氏や息子の血液型をどのようにして確認したのか。 NEIS(教育行政情報システム)や他の公共機関の資料を見たものと推定される。 事実上の民間人査察ではないか」と話した。 検察のある幹部は「民政首席室側が見せてくれて(疑惑を受けている)子供の手札型写真も見た」と話した。
法務部はこの日午後2時、チョ・サンチョル スポークスマンを通じてチェ総長に対する‘監察’着手を発表したが、法務部関係者たちでさえこの日午前までそのような内容を全く知らなかったと言う。 ファン・ギョアン長官が大統領府の突然の指示で監察を指示したのではないかという疑いが提起される内容だ。 検察総長に対する監察指示は前例がない。
検察関係者は「法務部監察官は海外出張中であり、監察担当官も昼食を食べている時に話を聞いた。 ファン長官もこの日午後、突然日程を全て取り消した」と語った。
チェ総長はファン長官の監察着手発表の30分後に公式に辞退を発表した。 チェ総長はこの日、ク・ボンソン最高検察庁スポークスマンを通じて「去る5ヶ月間、検察総長として法と原則に則り正しく検察を率いたとあえて自負する。 すべての事件に公正で不偏不党な立場から事実をありのままに明らかにしたし、ありのままに法律を適用したし、その以外にはいかなる考慮もなかった」と話した。 チェ総長は‘婚外子’疑惑については再度事実無根であることを強調した。 キム・ジョンピル、キム・ウォンチョル記者 fermata@hani.co.kr