日本、福島第1原発で19日に発見された汚染水流出事故が、手のほどこしようもなく拡大したのは東京電力の呆れ返る管理ミスのためであることが分かった。
22日<東京新聞>は、東京電力が福島原子力発電所で発生する放射能汚染水を保存する地上タンク周辺に汚染水の流出に備えてコンクリート遮断堰を設置したが、今回の事故が発生した時は遮断堰の排水バルブが全て開かれていたことが確認されたと報道した。
今回300tの汚染水流出が確認された地点には各1000tの汚染水を保存する26ヶの貯蔵タンクが集まっている。 これらを囲む遮断堰にはたまった雨水を抜き出す24ヶのバルブが設置されていた。 しかし東京電力は、事故当時排水バルブを全て開けておいた。 そのせいで汚染水はコンクリート遮断堰と土壌の間に埋設された厚さ1mの砂袋層を通過し土壌を汚染させた後、再び近隣に設置された排水口を通じて海に流れ出たものと推定される。 原子力規制委員会の更田豊志 委員は「遮断堰はいったい何のために作ったのか。 雨水であることを確認した後にバルブを開くのが理に適う業務処理」として、東京電力の管理ミスを強く叱責した。
21日夕方に開かれた原子力規制委会議では、東京電力が汚染水の水位を永く測定しなかったのではという疑いも提起された。 規制委関係者が20日にタンクの水位を測定してみると6時間で水位が5㎝低くなったことが確認された。 これから単純計算すれば、汚染水流出は15日前から始まり、この期間に東京電力が汚染水の水位を点検しなかったという推定が可能だ。
汚染水処理問題は福島原発事故の事後処理過程で最も解決が難しい難題に挙げられている。 破壊された原子炉内に毎日400tの地下水が流入しており、東京電力が核燃料を冷却するために再び400tの水を注入している。 東京電力はこの汚染水を取り出して放射能成分と塩分を除去した後、長さ3kmに及ぶ配管を通じて浄化された水を再び原子炉の冷却に使っている。 しかし汚染水が手のほどこしようもなく増えるや取り急ぎ原発敷地内に汚染水貯蔵タンクを作り続けて使っている。 そのようにして設置された保存タンクが何と1060基に達する。 2016年までに追加で80万トンになるまで設置する予定だ。
しかし今回の事故で地上の貯蔵タンクの安定性に疑問が提起され、この間東京電力が推進してきた汚染水対策を再検討しなければならないという声が本格化する展望だ。 <産経新聞>は「原子力規制委がまだ流出部位を発見できておらず事故原因に対する最終結論を下せずにいる」と報道した。
今回の事故に対する国際社会の憂慮も高まっている。 国際原子力機構(IAEA)は21日「国際原子力機構の専門家たちが状況を注目していて、今回の事故を深刻に受けとめている」と発表した。 現在この汚染水流出事故に対する原子力発電所事故国際評価基準(INES)にともなう評価は重大な異常事態を意味する3等級だ。
キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr