国の金で与党の選挙を助けたり、不法盗聴組織を復活させ運営するなど各種の不法行為に関与した国家安全企画部(現 国家情報院)出身要人がKTで顧問として活動したり活動中である事実が明らかになった。 彼らは金泳三(YS)前大統領の息子キム・ヒョンチョル氏の最側近で、イ・ソクチェKT会長との関連性に関心が集っている。
20日<ハンギョレ>による取材の結果、KT系列の保安専門業者であるKTテレコップは、2010年10月から2年間キム・ギソプ前安全企画部運営次長を顧問に委嘱して月々数百万ウォンの顧問料(給与)を支払っていた。 オ・ジョンソ前安全企画部1次長は昨年から現在まで顧問として在職中だ。 イム・ギョンムク前安全企画部102室長も最近までKTのネットワーク設計・構築・運用(NI)部門の系列会社であるKTensの顧問として活動した。
これら3人は全て安全企画部在職時期に各種の不法行為で刑事処罰を受けた前歴がある。 キム・ギソプ前次長は1995年地方自治団体長選挙と1996年総選挙の時に安全企画部予算1000億ウォン余りを当時与党(新韓国党)に支援した容疑で拘束起訴され、それに先立ちキム・ヒョンチョル氏の資金管理人として名指しされたイ・ソンホ前テホ建設社長から1億ウォンを受け取った容疑でも実刑に服した。
オ・ジョンソ前次長は国内情報収集担当である4局長として在職した1994年7月、文民政府スタートと共に廃止された不法盗聴チームを復活させるよう指示した事実が、2005年検察の‘安全企画部Xファイル’捜査の結果明らかになった。 彼は国内情報を総括する1次長を経て、国家報勲処長(1996年12月~1997年3月)を務めた。 退職後にも行淡島(ヘンダムド)開発疑惑事件(2005年)とイ・ククチョル SLSグループ会長 政・官界ロビー事件(2012年)等と関連して検察の調査を受け、李明博政府時期には知識経済部(現 産業通商資源部)傘下機関である韓国情報技術研究院(KITRI)理事長に任命された。 これら二人は文民政府時期‘小統領’と呼ばれたキム・ヒョンチョル氏の最側近だ。 安全企画部の不法盗聴組織である‘ミリム’チームで収集された盗聴情報をキム・ヒョンチョル氏に報告していた事実が検察の捜査結果により明らかになった。
イム・ギョンムク前室長は1997年大統領選挙当時、安全企画部がイ・フェチャン候補当選のために「金大中候補が金正日から金を受け取った」という虚偽事実を流布させた、いわゆる‘北風’事件を主導した人物だ。 2003年イ・サンドク前議員が顧問として参加したキリスト教徒中心の‘極東フォーラム’を創立した後、李明博当時ソウル市長と親密な縁を積み、2008年から最近まで国家情報院のシンクタンクである国家安保戦略研究所理事長として在職した。 最近ではチョ・ヒョノ前警察庁長官が法廷で‘盧武鉉前大統領が秘密資金のために飛び降りた’という情報をイム前室長から聞いたと明らかにし、論難が起きた。
文民政府時期の不法行為連座者を迎え入れたことと関連して、金泳三大統領側の助けでKTの首長の席に上がったと知られるイ・ソクチェ会長の‘報恩(ポウン)’ではないかという分析が出ている。 キム・ギソプ、オ・ジョンソ前次長の招聘と関連してKT広報室は「成長著しいセキュリティー市場のコンサルティングのための招請」と説明した。 KTens側も「公共分野事業受注のために顧問として迎え入れたが、それほど役割がなく8月初めに顧問契約を解約した」と明らかにした。
イ・スニョク記者 hyuk@hani.co.kr