朴槿恵(パク・クネ)大統領が15日に出した光復節祝辞で断然目を引くメッセージは、旧盆前後の離散家族対面と非武装地帯(DMZ)平和公園造成提案だ。 前日なされた開城(ケソン)工業団地正常化合意などで南北関係改善に自信を持った朴大統領が‘韓半島信頼プロセス’のために更に一歩踏み出してみようという意志を明らかにしたことだ。
大統領府は朴大統領が提案した‘離散家族対面’と‘平和公園造成’が、それぞれ‘超短期的成果’と‘中長期的成果’を上げうる事案だと説明した。 大統領府関係者は「(南北関係が)一瀉千里に良くなることを期待しはしない。 極めて小さな信頼がもう少し大きい信頼に連結されることができ、また、もう少し大きくなった信頼が思いもしない大きな信頼につながりうる。 (相手を)予断せずに努力していく」と話した。
当面、来月の秋夕(チュソク)を前後して離散家族対面で‘極めて小さな信頼’を一度積み、これを基に比較的大きく複雑な課題である非武装地帯平和公園造成に連結してみるという構想である。 大統領府関係者は「2種類ともに実現可能性が大きい事案」とも説明した。 大統領府はまた、かつて朴大統領が2002年に北韓を訪問し、当時金正日北韓国防委員長に会って金剛山(クムガンサン)ダム安全調査、ソウル平壌サッカー復活、離散家族追加対面など6項目に合意して、実際に一部は実践されたことがあるという‘経験’を強調した。 今回の提案を具体的‘実行’に移そうと考える大統領府の意志が読まれる内容だ。
超短期の成果ねらった‘離散家族対面’
期間はギリギリだが、実現の可能性は大きい
北、金剛山(クムガンサン)など一括処理案 出す可能性も
中長期的課題‘DMZ平和公園’
キム・ヤンゴン 今月初め "開城工業団地 うまくいけば…"
南北合意さえできれば急流に乗ることも
離散家族対面は期間がいくらも残っていないが、実現の可能性が高いというのが大方の観測だ。 北韓はこの間‘離散家族は民族の悲劇’とし、人道主義問題解決のために努力すると強調してきたし、先月10日の南北2次実務会談の時も離散家族対面のための赤十字実務接触と金剛山(クムガンサン)観光再開実務会談開催を先に提案した経緯がある。 ただし、北韓が離散家族対面問題を金剛山観光や対北韓食糧、肥料支援などと連携させて扱おうという可能性もある。 統一部は16日中に板門店(パンムンジョム)連絡チャンネルを通じて離散家族対面行事のための赤十字会談を提案する通知文を正式に北韓に送る予定だ。 対面が実現すれば2010年11月以来3年ぶりの実施となる。
非武装地帯平和公園造成は朴大統領に先立ち盧武鉉前大統領が2007年10月の南北首脳会談の際に金正日国防委員長に‘非武装地帯平和生態公園’という名前で提案した経緯がある。 朴大統領は去る5月の米国歴訪当時、米国 上下院合同演説で‘非武装地帯世界平和公園’推進構想を明らかにした。
平和公園の造成は環境問題や地理的特性、管轄権問題のために南北と国連などが複雑な協議過程を経なければならない問題なので、短期に成果を期待することは容易でない。 ただし南北が合意さえすれば予想より加速がつく可能性もある。 特に対南政策を総括するキム・ヤンゴン北韓労働党統一宣伝部長が非武装地帯平和公園に対して言及した発言が知らされながら、このような観測に力を与えている。 最近、北韓を訪問したパク・サングォン平和自動車社長は、去る9日記者たちと会って「キム部長が‘開城工業団地も厳密に言えば非武装地帯にある。 開城工業団地がうまくいけば平和公園もうまくいくだろう’と話した」と伝えたことがある。
ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr