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サラリーマンが腹を立てた理由 まだ分からない政府

登録:2013-08-13 20:55 修正:2013-08-13 22:12
法人税などそのままにして会社員の税金負担基準ラインだけを修正
税法改正案 4日ぶりに‘原点’再検討、たった一日で‘付け焼刃’
ヒョン・オソク経済副総理が13日午後、国会で開かれたセヌリ党政策議員総会に参加して政府が修正・補完した税法改正案を報告するのに先立ち、頭を下げて挨拶している。 イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

 政府とセヌリ党が13日、年所得5500万ウォンまでは税負担が増えないよう‘2013年税法改正案’を修正することにした。 去る8日に発表した税法改正案に対して朴槿恵(パク・クネ)大統領が‘原点再検討’を指示し、わずか一日で下された措置だ。 しかし政府の修正案は、税法改正案に対する世論の批判を誤って理解した‘付け焼刃式処方’で、‘福祉増税’の正攻法を本格的に議論しなければならないという指摘が出ている。

 ヒョン・オソク副総理兼企画財政部長官は、この日午後 政府ソウル庁舎で勤労所得税追加負担基準ラインを当初の年所得3450万~7000万ウォンから5500万~7000万ウォンに上方修正したと明らかにした。 政府の税法改正案修正案は、前日朴槿恵大統領の‘原点再検討’指示によりこの日 党-政府協議を経て発表された。 修正案により税負担が増加する納税者は205万人(所得上位13%)ほどになり、当初政府案(434万人)の半分水準に減る。 また、年所得5500万~6000万ウォンの追加税負担は年間2万ウォン、6000万~7000万ウォンでは年間3万ウォンに、既存政府案(年間16万ウォン)より大幅に減る。 年所得5500万ウォン未満の勤労者たちは追加税負担が発生しないか、むしろ減る。 修正案にともなう税収減少分は4400億ウォンと推定される。

 企画財政部の修正案に対してセヌリ党は「概ね共感する」と明らかにした。 キム・テフム院内スポークスマンは「党は政府案が国会に提出されれば該当常任委員会で国民と野党の意見を取りまとめ、さらに議論することにした」と話した。 チェ・ギョンファン院内代表は「税制改編案により国民の皆様に多大な心配をかけた。 与党として政府をさらに几帳面に監視できず国民の心を傷つけてしまった点を深く反省している」と話した。

 租税専門家たちは政府の修正案が誤った診断と解決法に流れていると批判した。 アン・チャンナム江南(カンナム)大教授(税務学)は「中産層サラリーマンの不満の核心は十数万ウォンの税負担のためでなく、大企業と資産家、高所得自営業者との租税公平性問題と相対的剥奪感」とし、「当初政府案は非課税減免を減らす方向性は良かったが、大企業負担が不足していたために飛距離が問題だとすれば、今回の修正案は方向性も良くなく飛距離はさらに短くなった」と話した。 オ・ゴンホ グローバル政治経済研究所研究室長は「今回の税金論争の核心は、法人税引き上げがなかったという点」と話した。

 専門家たちは朴槿恵政府の‘増税なき税収確保’、‘増税なき福祉拡大’という矛盾した政策が、税制を巡る論議の出発点だと指摘する。 カン・ビョング仁荷(インハ)大教授は「‘増税なき福祉’という矛盾したスローガンを繰り返すことは正しくない。 単純に課税区間を調整する退行的な付け焼刃処方ではなく、法人税、金融取引税、財産税など、全般的細目に対する改編が必要だ」と話した。 カン教授は「‘低負担低福祉’を越えて、福祉一般を拡大するためには増税が避けられない。 中産層も普遍的福祉のためにある程度の税負担をしなければならない」と指摘した。

クォン・ウンジュン、キム・ナムイル記者 details@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/599427.html 韓国語原文入力:2013/08/13 19:51
訳J.S(1644字)

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