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[現場から] 朴大統領 訪中成果‘好き勝手に’マッサージする大統領府

登録:2013-07-01 01:04 修正:2013-07-01 06:57
中国を国賓訪問した朴槿恵(パク・クネ)大統領が去る28日、中国北京釣魚台で李克強 中国総理との面談に先立ち握手している。 /ニューシス

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の中国訪問2日目である28日夕方のことだ。朴大統領は中国国内政治序列2位である李克強 総理と面談し晩餐を共にした。 面談結果を待っていた記者たちは‘以後特別なブリーフィングはない’という連絡を受けた。 だが、しばらく後、中国官営CCTVは二人の面談場面と対話内容を報道した。 韓国言論はこれを引用して報道せざるを得なかった。 大統領の歴訪を同行取材しながら、中国言論を引用報道することが愉快なはずはないが、手続き上の問題と理解してやり過ごすこともできることだった。

 だが、両国政府が説明する‘内容’が違うならば、それは全く違う次元の問題になる。 翌朝になって大統領府が出した李克強 総理面談結果報道資料は、前日にCCTVが送りだした対話内容とは違っていた。 それも核心内容で違いが生じたのだ。

 韓半島非核化問題の解決法と関連して、李総理は「中国の(韓)半島非核化の立場は、一貫・明確・確固だ。 早期に6者会談を再開し対話と交渉を通じて韓半島の平和と安定を守護することを希望する」と話した。 だが、大統領府は 「李総理は‘中国は北韓の核兵器保有に反対し、韓半島非核化を実現することを希望するという一貫して確実な立場を持っている’としつつ‘対話と交渉を通じて問題を解いていこう’と話した」と明らかにした。 李総理が言及しなかった‘北韓の核兵器保有反対’部分が追加され、彼が解決法として強調した‘6者会談再開’は除いてしまった。 北韓の真正性ある措置がない6者会談再開に消極的な態度を維持し‘北核不用’原則を明らかにしたわが政府が中国総理の発言を好き勝手に歪曲したわけだ。

 27日に開かれた首脳会談時にも同じことがあった。 朴大統領は首脳会談直後の記者会見で「両首脳はいかなる状況でも北韓の核保有は容認できないということで認識を共にした」と話したが、この日採択された‘韓-中未来ビジョン共同声明’には 「両側は関連核兵器開発が韓半島を含む東北アジアの平和と安定に対する深刻な威嚇になるということに認識を共にした」と明らかにしただけで、‘北韓’という単語は入っていなかった。 この問題が重要な理由は、中国が北韓の非核化と関連してどれくらい明確な表現で北韓を圧迫し韓国に力を与えるかが今回の首脳会談の最大関心事だったためだ。

 韓-中共同声明や中国首脳部の発言を見れば、中国政府は北韓との関係を考慮して直接圧迫を避けようとしたと見られる。 それでも大統領府は2度も‘中国が北核不用に同意した’と公開的に発表した。 成果を強調するために文面を‘マッサージ’したのではないかとの疑いを持つ内容だ。

 これを意識したのか、大統領府は30日首脳会談の成果を説明する資料にこのような解釈を付け加えた。「共同声明とは別に実際会談を通して‘北韓の核保有を認めないという点、北韓の非核化を推進しなければならないという点’等に対して韓-中間で‘事実上’共通した認識を達成した。」

単語一つ、字句一つにも鋭敏に反応する国際外交の舞台で、自分たちの推察を相手国の立場だとして公表することが果たして適切なことであろうか?

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/593837.html 韓国語原文入力:2013/06/30 21:58
訳J.S(1532字)

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