連日 緊張感昂揚に市民らは不安
南北関係の唯一の‘生命線’だった開城(ケソン)工業団地が、9日ついに稼動を止めた。 北韓が再び戦争を警告する挑発的言辞まで並べ立てるや局地戦を憂慮するネチズンたちの憂慮があふれた。 金融市場の変動性が高まり、大型マートの生活必需品売上が増えた。 あらゆる困難の中でも金大中・盧武鉉政府10年間に積み重ねた‘韓半島の平和’という努力の結晶が5年余りで痕跡もなく消えた。
開城工業団地のミシンは稼動9年4ヶ月ぶりのこの日、回転を止めた。 北韓の第３回核実験、2010年3月の天安(チョナン)艦沈没、11月の延坪島(ヨンピョンド)砲撃時にもなかったことだ。 午前10時、京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市の京義線南北出入り事務所(CIQ)を通じて帰ってきた入居業者のある職員は「今日、北韓の職員たちが出勤しなかった。 もうケリがついた」と苦痛に満ちた顔で話した。 北韓勤労者5万4000人余りを毎朝8時頃に積み出した250台余りの通勤バスも動かなかった。 納品期限に間に合わせるために、運動服1000着を乗用車に山積みにして帰ってきた別の入居業者職員は、現地状況を尋ねるや「妻子を食べさせなければならないのに…」として困り果てた様子を見せた。 この日71人が帰ってきたし、外国人2人を含め408人が心細い希望を捨てずに開城に残っている。
北韓はこの日も「ソウルをはじめとして南朝鮮にあるすべての外国機関らと企業ら、観光客を含む外国人は身辺安全のために事前に待避および疎開対策を立てなければならない」と警告し不安感を煽った。
ソウルのある大学で教職員として勤めるキム・某(40)氏は「昨年12月に北韓が人工衛星を撃った時でも特別な感じはなかった」と話した。 しかし緊迫した状態で動いている最近数週間の情勢を見て、「このままでは戦争が起きかねないという考えを突然感じた」と話した。 この間、米国の先端兵器が相次いで出没し、互いに負けまいとする南北間に超強硬発言が飛び交った。 キム氏は保有中の株式が暴落するかと思い心配でいつも株式相場を確認している。
2010年11月に北の砲撃を受けた延坪島(ヨンピョンド)住民たちの不安は極に達している。 シン・イルクン青年会長は「不安だとして、すでに100人余りが島を離れた。 今日、里長たちが集まって政府に移住対策を要求する予定」と話した。 イーマート関係者は「一週間前からラーメン、ミネラルウォーター、ブタンガスなど生活必需品の需要が10～20%程度増えた。 買い占めとまでは言えないが意味ある変化」と話した。 午後4時現在のポータルサイト ダウムの‘ソーシャルピック’を見れば‘開城工業団地 暫定中断’が5万件余りの検索、900ヶ余りのツィット、6000ヶ余りのコメントでソーシャルピック検索語の1位であった。
株式市場ではKOSPI200の変動性指数が18.72で、6ヶ月ぶりに最も高い水準を記録した。 この指数は、株価が急落する時に急騰するので‘恐怖指数’とも呼ばれている。 5年満期国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムも88bpで昨年末より27bp急騰した。 CDSプレミアムが高いほど発行主体の不渡り危険が高いと評価される。
尻に火がついた開城工業団地入居企業家たちはこの日ソウル汝矣島(ヨイド)の中小企業中央会で記者会見を行い、「韓国、北韓当局が直接立ち上がり対話を通した事態解決に立ち向かうことを望む」と切なく訴えた。 韓国、北韓政府は彼らの呼び掛けに耳を傾けるだろうか。 念願した平和は影も形もなく、残ったものは相手に向けられた不信と憎しみだけだ。
坡州/キル・ユンヒョン記者、チョン・ファンボン、ホン・テソン記者 charisma＠hani.co.kr
訳J.S(1872字)
