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‘高位層性接待’名前があげられたキム・ハクウィ法務次官 辞意

登録:2013-03-21 22:27 修正:2013-03-22 10:47
新政府人事まで‘別荘スキャンダル’…権力型不正に拡散の兆し
キム・ハクウィ法務部次官

 建設業者ユン・某(52)氏の高位公職者性接待疑惑が権力型集団不正に広がる兆しを見せている。 性接待を受けた高位公職者として議論されたキム・ハクウィ(57・写真)法務部次官が21日辞表を提出した。 事件を捜査中の警察は‘性接待動画’を確保したのに続き、 「高位公職者を性接待した」という女性の陳述を受け取ったと明らかにした。 江原道(カンウォンド)原州(ウォンジュ)に本社を置いていたユン氏と地域および事業でからまった権力層の人々までが接待対象者として議論されていて波紋が大きくなっている。

 警察庁特殊捜査課は21日 「ユン氏の江原道(カンウォンド)原州(ウォンジュ)の別荘で高位公職者を性接待したという女性の陳述を確保した。 (ユン氏を告訴した)女性事業家クォン・某氏も(その公職者が)性接待を受けたという話を聞いたことがあるという陳述をした」と明らかにした。 警察はユン氏など3人を法務部に出国禁止要請し、性接待と関連した女性たちの陳述を盛り込んだ記録を添付し、この間内偵を進めてきた事件を本格的な捜査に切り替えたと明らかにした。 また、警察は昨年11月ユン氏を性暴行の疑いなどでソウル瑞草(ソチョ)警察署に告訴した女性から性接待現場を撮影したという動画を提出させて分析中だ。 携帯電話で撮った2分分量の短い動画には男女の性行為場面が記録されているが、まだ登場人物や場所は特定できていないと警察は明らかにした。

■ ‘江原道(カンウォンド)発’権力型不正の兆し

 警察による捜査の結果、ユン氏が江原道(カンウォンド)原州(ウォンジュ)の別荘で高位公職者などに性接待をしたと推定される時期は2008~2009年だ。 同じ時期にユン氏は原州に本社を置いたある不動産開発業者の代表であった。 性接待の対象に名前があがったキム・ハクウィ次官は、2008年3月から2009年1月まで春川(チュンチョン)地検長を務めた。 キム次官がユン氏から性接待を受けたとすれば、二人の縁はこの時から始まったと見られる。 建設物量を取ってくるいわゆる‘建築ブローカー’として活動していたと言われるユン氏が、各種の告訴・告発事件にかかわった可能性があり、この過程で便宜を依頼するために高位公職者など有力人士らと親密な縁を積み始めたという推定が説得力を持っている。

 原州の別荘が性接待現場として名指しされ接待時期が特定されて江原道の政・官界を経た前・現職の公職者らが‘性接待リスト’に名前が取りざたされている。 事件を捜査中の警察も性接待をしたと述べた女性から「(性接待)対象が二人以上でありうる」という陳述を確保したと伝えられた。 江原道を地方区とした前職議員も名前が議論されている。 2000年代初期に江原警察庁長官を務めたホ・ジュンヨン前警察庁長官はこの日、自身のツイッターに「もし私が性接待にかかわったとすれば割腹する」と関与疑惑を強く否認した。

 警察はユン氏が建設工事を受注する過程で不法行為を働いた情況も捕捉し捜査中だ。 ユン氏は京畿道(キョンギド)のある病院内の建物工事を受注する代価としてこの病院の院長を接待した疑惑も受けている。

2008~2009年に江原道を経た公職者に集まる視線

‘高位公職者性接待疑惑’一波万波

警察、 "対象2人以上であるかも" 陳述確保

追加動画が存在するか否かに関心

江原道に選挙地方区を置いた多選議員 挙論

ホ・ジュンヨン前庁長は疑惑を強力否認

■追加動画は?

 警察が任意提出形式で入手した‘性接待動画’は携帯電話で撮影した映像を2分間に編集したもので、画質が非常に粗いという。 実際に性接待現場を撮影した動画なのか、一般成人物動画なのかが簡単には判断しにくく、したがって登場人物が誰なのかも断定できないというのが警察の説明だ。 警察関係者は「ユン氏の原州別荘で撮った動画なのか、登場人物が高位公職者なのかも確定していない状態だ。 分析するのに時間が必要だ」と話した。

 これを確認するために警察はこの日午後、捜査官を原州の別荘に送り、施設と構造を把握した。 警察関係者は「動画に記録された施設と実際の別荘の構造などを比較する手続き」と説明した。 警察は実際の別荘の構造と動画および性接待に動員された女性たちの陳述を比較した後、動画の中の登場人物を特定し召還調査を行う予定だ。

 警察がユン氏の甥(姪)から譲り受けたノートブック コンピュータとインターネット ウェブハードなどに追加の動画が存在するかも関心事だ。 ユン氏の甥(姪)は最近ある言論と行なったインタビューで「性接待動画をウェブハードに保管している」と主張した。

■どのようにして火が付いたか?

 ユン氏が高位公職者などを相手に性接待を行ない、これを撮影した動画が存在するという疑いは今年初めから法曹界内外で出回るうわさの水準だった。 「検察高位関係者と監査機関の高位職、金融界・医療界の人々が関わった」という話が私設情報誌等を通じて広がり始めた。

 ‘性接待動画’が存在し映像内の人物が高位公務員という疑いは簡単には消えず、捜査機関が真実を明らかにしなければならないという要求が大きくなると結局、警察が18日警察庁特殊捜査課に内偵を指示し、疑惑は水面上に浮上した。 すでに事前調査を十分に終えたと見られる警察は、内偵着手から3日後に‘性接待動画’を確保したと明らかにし、同時に一部の言論がキム・ハクウィ次官の実名を公開した。

 キム次官は言論の報道が出た20日夜、釈明資料を通じて「実名と写真を載せ、あたかも性接待と関連があるように報道したことは全く事実ではなく、これと関連した性接待を受けたり動画に撮られたことがない。 これを報道した報道機関に対して可能なすべての法的措置を取り厳正に責任を問う」と明らかにした。 キム次官は21日、接触できなかった。 警察はまだキム次官を動画内の人物と目星をつけてはいない。 警察関係者は「必要なら誰でもできるが、現在は全く召還計画はない」と話した。

 警察は参考人調査を通じてユン氏の不法行為が明らかになり次第、彼を呼び調査する計画だ。 ユン氏は性接待疑惑の他にも性暴行、麻薬所持疑惑まで同時に受けていて、警察は特殊捜査課と犯罪情報課の他にも麻薬犯罪捜査隊、女性警察官などの派遣を受けて捜査を進めている。 警察庁関係者は「多様な犯罪の可能性を念頭に置き、必要な資源を色々な部門で確保し捜査を進行中」と説明した。

パク・ヒョンチョル記者 fkcool@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/579086.html 韓国語原文入力:2013/03/21 20:29
訳J.S(2878字)

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