キム・ソンテ委員 議員総会で "反対"
アン・ヒョテ委員も距離を置く
親朴系カン・チャンヒ国会議長‘職権上程’するにも負担
党指導部は賛成の立場を確認
"最悪聴聞…決定的な瑕疵はない"
23日開かれたセヌリ党議員総会ではイ・ドンフプ候補者が憲法裁判所長として適格でないとの意見が出された。 前日終えられた聴聞会で特定業務費3億ウォン余が本人と夫人のマネーマーケットファンド(MMF)口座に移っていたことが確認され与党内でも‘不適格世論’が高まる気流だ。 党役員も自主辞退しか方法がないと話した。
人事聴聞特別委委員から雰囲気変化が感知される。 前日まで、不十分だが決定的な瑕疵はないと言っていたアン・ヒョテ議員は議員総会の後、記者たちに会って「決定的な誤りがあるわけではないが決定的な誤りがあることと(憲法裁判所長としての)資格は別個の問題」と話した。 イ候補者に対する賛成意見から距離をおく姿だ。 検事出身であるパク・ミンシク議員も「失格条件がないので適格というのは憲法裁判所長という重大な重量感を考慮すれば自然な因果関係ではない。 失格条件の存在有無を跳び越える積極的な統合のリーダーシップ、社会的葛藤を最終的に治癒できる憲法裁判所長としての威信、こういうことが積極的にあるべきなのに今回の聴聞会過程でそんなことは見られなかった」と話した。 キム・テフム議員は「憲法裁判所長は道徳性の側面で長官よりさらに厳格な定規が適用されるべきだが、イ候補者について汚らしい疑惑が数十件出てきたではないか。 色々な疑惑が憲法裁判所内部から出たという点で内部の信望が足りない」と話したと伝えられた。
特にキム・ソンテ議員が「聴聞報告書に不適格意見を出す」と明確に明らかにしたことで聴聞報告書の採択は事実上水泡に帰した。 現在、与党7人,野党6人である聴聞委員会でキム議員が反対すれば報告書を採択できないためだ。 聴聞報告書が採択されない場合、イ候補者承認表決案は国会議長の職権上程を通じてのみ処理できる。 野党はもちろん与党ですら反対の声が出てきており、世論が煮え立つ状況でカン・チャンヒ国会議長の職権上程を期待することは難しい。 朴槿恵(パク・クネ)当選人と近いカン・チャンヒ国会議長が職権上程を強行する場合、朴当選者も負担を抱え込まなければならないためだ。
しかも本会議承認案表決がなされるとしても可決が容易ではない。 党職を務めているある再選議員は「反対票を投じるだろう。 党内の相当数の議員がやめさせなければならないと言っている。 通過できないのに指導部が表決まで引っ張っていくことはできない」と話した。
このような点を考慮してセヌリ党指導部と朴槿恵大統領当選人側ではイ候補者の自主辞退を誘導する‘出口戦略’を摸索中だと知らされた。 院内核心党職を務めるある議員は「国民的批判世論、政府組織改編案など今後の政治日程などを考慮する時、イ候補者の本会議表決を推進する動力はすでに喪失された。 イ候補者が自分から退くしかない」と話した。 朴当選者側核心関係者も「国会には国会としての機能があるのに、当選人がイ候補者問題に対してああしろこうしろと言及する場合‘帝王’という批判が出るだろう。 イ候補者が自ら判断しなければならない」と話した。
ただしセヌリ党指導部はひとまず対外的には聴聞報告書採択を要求している。 人事聴聞特別委幹事であるクォン・ソンドン議員は議員総会後に記者たちと会って「一つ二つ非難の素地がある事案があるが、公職者に就任するのに決定的な瑕疵はないものと見られる」と話した。 その一方で、クォン議員は党内の反発を意識してか人事聴聞特別委次元で適格・非適格意見を全て入れた審査経過報告書を採択し、国会本会議で党論を定めずに‘自律投票’することを提案した。
ソンチェ・ギョンファ記者 khsong@hani.co.kr