民主党 "解明不足" 強硬立場
"聴聞報告書採択 容易ではないだろう"
イ・ドンフプ憲法裁判所長候補者の人事聴聞会が開かれた21日、セヌリ党は「二日間の聴聞会を最後まで見守らなければならない」という公式立場を出したが、内部的には落馬に備えた‘出口戦略’も出てきている。 民主統合党はイ候補者が‘不適格’という立場が明確だ。
イ・チョルウ セヌリ党院内スポークスマンは<ハンギョレ>との通話で「一部本人が認めた疑惑は他の人にもあったことで、その他の疑惑は現時点では‘疑惑に過ぎない’ようだ。 しかし党としては徹底的に検証すると言った以上、最後まで見守らなければならない」と語った。 イ・ハング院内代表は最高委員会議で 「粗捜し、信じようが信じまいが流言拡散、民主党候補の人事聴聞会時とは全く違う二重定規を当てている」としてイ候補者を積極的に庇った。
セヌリ党の苦悩は、野党だけでなく保守陣営と憲法裁判所内部の世論もあまりにも良くなく、イ候補者をひたすら守り通すことは負担になる点だ。 そのためかセヌリ党の一部では、聴聞会以後にも批判世論が弱まらなければ叩いて行くほかはないという意見も出てきている。 ある高位党役員は「イ・ドンフプ候補者の指名を朴槿恵(パク・クネ)当選人の初人事権行使と見るのではなく、李明博大統領の最後の人事権行使と見れば良い」と話した。 朴槿恵当選人の一番目の人事権行使を与党が加勢して否決させることは見栄えが良くないという党内の憂慮と関連して、イ・ドンフプ候補者指名を‘李明博人事’と規定すれば問題にならないという論理だ。
今回の人事聴聞特別委はセヌリ党7人、民主統合党5人、進歩正義党1人など‘与党多数野党少数’の構成だ。 だが、民主統合党所属のカン・キジョン議員が委員長を受け持っている状況で、野党が最後まで人事聴聞報告書採択を拒否すればセヌリ党は国会議長による職権上程に依存せざるをえない辛い境遇に直面することになる。 イ・ドンフプ候補者に対する世論が悪化した状況で、国会議長による職権上程は使うのが容易ではないカードだ。 たとえ本会議表決に進んでも、セヌリ党内部からも相当な離脱票が出てきかねない。 セヌリ党のある議員は「個人的にイ候補者は資格がないと考える。 本会議では良心に従って投票する」と話した。
ユン・グァンソク民主統合党スポークスマンは「特定業務経費などを見れば解明が足りない。 明日まで見守らなければならないが人事聴聞報告書を採択することは容易ではないと見る。 個人不正は言うまでもなく、(判決など)彼が憲法的価値を守護することに適任者か否かについて懐疑的」と話した。 続けて「李明博政府で不適格人事がなされた後に瑕疵が発見されても、そのまま踏みとどまりに一貫して席を占めており、結局は国政運営に失敗した。 朴当選人が立場を明らかにせずに今回の人事に対してそのまま見過ごすならば、それこそが‘李明博のような人事’といわざるをえない」と話した。 パク・キチュン院内代表は「報告書採択の可否を前もって定めて行くのはあまりに性急だが、今まで明らかになったことだけ見てもイ候補者は人事聴聞の対象ではなく裁判の対象」と語った。
ソンチェ・ギョンファ、ハ・オヨン記者 khsong@hani.co.kr