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イーマート、‘不振人材’選んで強制退出…常時的 不当解雇情況

登録:2013-01-21 09:29 修正:2013-01-21 09:43
人材退出‘三振アウト制’運営
内部資料で "勧告辞職 強制進行"
クォン・ヨングク弁護士 "強制性帯びれば違法"
数千億の黒字を出しながら職員間引き
昨年 名誉退職・契約職転換も導入
労組に加担するか‘問題社員’等 分類
チャン・ハナ民主統合党議員とチョン・スチャン イーマート労働組合委員長らが16日午前ソウル汝矣島(ヨイド)の国会議員会館で新世界イーマートの職員査察暴露記者会見を行っている。 ニュース1

 労組設立を阻むために職員を査察したという疑いを受けている新世界グループ イーマートがいわゆる‘不振人材’名簿を作り職員を強制退出させていた情況を示す文書が出てきた。 黒字企業のイーマートによる職員強制退出は不当解雇に該当する。

 20日民主統合党ノ・ウンレ、チャン・ハナ議員が入手したイーマート内部資料を見れば、イーマートは不振人材の常時退出のために‘SOS(三振アウト)制度’を数年前から稼動してきた。 ‘SOS制度’とは昇進から3度脱落したり業務能力が振るわない職員に対して勧告辞職をさせるイーマート内部のプログラムだ。

イーマート 人材退出 及び 労組管理 プログラム

 勧告辞職自体は法律違反ではないが強制性があれば解雇に該当し、解雇の合理的理由がない場合には不当解雇になる。 実際、去る8日に清州(チョンジュ)地方裁判所は黒字企業であるKTが不振人材名簿を作り職員を退出させたことは不当だという判決を下した。

 これと関連してイーマートは内部資料で「勧告辞職の場合、強制的・一方的に進行されて不満勢力など組織管理と労務問題がある」と明らかにするなど‘勧告辞職の強制性’が問題になっていることを認める態度を見せた。

 イーマートは2010年売上額13兆ウォン、純利益7000億ウォンに及ぶ黒字企業であるため、勤労基準法により‘経営上解雇’(整理解雇)はできない。 イーマート内部文書には「売上額に比べて人件費が持続的に上昇している。 人材構造改善が必要だ」と書かれており、イーマートが経営上緊急な理由が無いにもかかわらず人件費節減などのために事実上の退出プログラムを運用していたものとみられる。

 民主社会のための弁護士会のクォン・ヨングク弁護士は「強制性を持つ勧告辞職などは使用者が辞表を強要したことと同じで解雇に該当する。 人事考課で下位比率に属したり、業務能力が足りないという抽象的理由で解雇することは違法な不当解雇」と話した。

 イーマートはまた、昨年から不振人材を勧告辞職させる既存制度の他にも、彼らを名誉退職させたり契約職に切り替える方式まで追加導入していたことが明らかになった。 関連文書を見れば、イーマートは昇進に1回脱落したり業務が振るわない場合、名誉退職を誘導している。 人材退出の強度をより高めたわけだ。

 内部文書にあらわれた関連統計を見れば、2005年勧告辞職対象者は9人に過ぎなかったが、2007年12人、2009年14人、2010年35人、2011年102人へ急増した。 昨年3月基準で名誉退職適用対象者も135人に達する。

 イーマートは人材退出の対象に選定した昇進脱落者、業務不振者、勧告辞職経験者らが労組設立に関与する事態に備えて彼らに対する監視まで繰り広げていたことが明らかになった。 関連文書を見れば、昇進脱落者らは退出対象になると同時に‘問題・関心社員’に分類された。使用側は労組に対する態度を基準にし、彼らを5つの等級に分けて管理していた。

 問題社員に対しては人物評や家族関係など個人情報を把握するのはもちろん、周辺人物の中から問題社員の動向を見回し使用側に報告する‘観察者’を選定するなど、全方向的監視をすることと書かれている。

 チャン・ハナ議員は 「職員を等級に分類して査察したことは人格権の侵害であり差別的処遇を禁止している平等権の侵害だ。 また、査察が労組設立を阻む目的で使われていて、不当労働行為に該当する」と指摘した。 これに対してイーマート関係者は「該当内容について分からないので具体的な事項を把握中だ」と話した。

キム・ソヨン、オム・ジウォン記者 dandy@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/570533.html 韓国語原文入力:2013/01/21 08:36
訳J.S(1835字)

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