ハン・サンデ(53)検察総長が600億ウォン台の会社資金を横領した容疑で不拘束起訴されたチェ・テウォン(52)SK会長に対する“お目こぼし求刑”を直接指示したと、複数の検察関係者たちが明らかにした。 「懲役4年しか求刑しないのは納得できない」として、これを再検討してほしいと言った捜査チームの要請もハン総長は受け入れなかった。
25日最高検察庁とソウル中央地検関係者たちの話を総合すれば、チェ・ギョイル(50)ソウル中央地検長はチェ会長に対する結審公判を控えた先週初め、ハン総長に捜査チームの求刑意見を報告した。 捜査チームの意見は最高裁量刑委員会が設けた300億ウォン以上の横領・背任犯罪量刑基準の基本刑量(5~8年)の中間である懲役7年だった。 最高検察庁関係者は「この席でハン総長は『求刑量を4年にしたらどうか』と言い、ハン総長の発言にチェ地検長は特に異議を提起せずに受け入れた」と言った。
300億ウォン以上の横領・背任犯罪で懲役4年は裁判所が減軽理由などを最大限に参酌した時に宣告するよう勧めている最低刑量だ。 これに対し捜査チームは「とうてい納得できない」として強く反発し、求刑量を再検討してほしいという意見を出した。 ソウル中央地検関係者は「チェ地検長がハン総長を再び訪ねて行って報告したが、ハン総長は同じように4年を求刑するようにと言ったと聞いている」と伝えた。
最高検察庁幹部もチェ会長の求刑量に対して「少なくとも5年以上は求刑すべきだ」という意見だったという。 ハン総長の決定に対して捜査チームは激しく鬱憤を吐露し、一部検察幹部は捜査チームをなだめるために直接電話をかけもした。
検察のある幹部は「検事の賄賂・性関係事件で騒然とした状況で、親密なよしみにある被告人に対し目こぼし求刑をするよう指示した検察総長はとうてい理解できない。 責任論は避けられないだろう」と話した。 高麗(コリョ)大同窓であるハン総長とチェ会長はテニスをいっしょにやるほど親しい仲と知られている。
一方、平検事たちが26日水原(スウォン)地検を手始めに検察庁別会議を開いて検察改革に対する声を上げようとする動きが起きており、その成り行きが注目される。 キム・テギュ、キム・ジョンピル記者 dokbul@hani.co.kr