一昨日バラク・オバマ米国大統領が再選に成功したのに続き、昨日は中国で習近平体制のスタートを知らせる18次共産党全国代表大会(党大会)が始まった。 これで韓半島に最も影響力が大きい両国の政治指導部が事実上確定した。 今や私たちは韓半島の平和と安定、そして発展のために新しくスタートするオバマ2期米国政府と習近平の中国とどんな関係を結ぶのかを熟慮しなければならない。
中国は1978年鄧小平の改革路線を採択して以来、経済発展を繰り返し第2の経済大国に成長し、国際社会で主要2ヶ国(G2)の位置を占めた。 だが、新しくスタートする習近平の中国は内外からの重大な挑戦に直面している。 内からは指導層の腐敗と貧富格差の拡大、民主主義および人権蹂躪などの問題が山積している。 薄煕来前重慶党書記夫妻の不正腐敗と、人権弁護士 陳光誠の米国亡命事件は腐るだけ腐った中国式国家資本主義の問題点を見せる象徴的な事件だ。 胡錦濤総書記が党大会業務報告で格差の是正と腐敗との戦いを前面に押し出したことは、中国社会のこういう暗い面を見逃しては明るい未来がないという切迫感を表わしたものと考えられる。 国際社会も新しい指導部の自浄努力を関心をもって見守りながら、助けることは積極的に助けるべきだろう。
対外的には東中国海と南中国海の領土紛争から伺えるように、大きくなった経済力と軍事力を背に次第に強化している‘腕力外交’は周辺国に不安感を与えている。 中国指導部は既存強大国とは違い覇権を追求しないと公言しているが、領土紛争で貿易と軍事報復も辞さないような荒っぽい行為をしばしば見せている。 中国は米国のアジア帰還政策やアセアン国家の集団反発の動きが以前の中華主義をほうふつさせる程の中国の大国主義から始まった側面もあることを悟らなければならない。
私たちとしては新しい中国指導部のスタートを李明博政権の時にふらついた関係を復元・強化する契機としなければならないだろう。 李政権になって韓-中関係は表現上は戦略的協力パートナー関係に格上げされたが、実状は相互‘戦略的不信’が大きくなっただけと言っても過言ではない。 特に北韓問題を含む政治・安保分野での互いの行き違いは歴代最悪だった。 韓半島に対する中国の戦略的利害を軽視した対米一辺倒外交が引き起こした弊害だ。 今年末に新しく誕生する政権は韓半島の平和のために韓-米同盟の重要性を害することなく、対中関係も実質的に強化する努力を同時に傾けなければならない。