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アン登場後 浮動層 20%→10%…‘有権者 ブルーオーシャン’大移動

原文入力:2012/09/20 19:44(1833字)

←アン・チョルス大統領候補がオ・ヨンチョン ソウル大総長に辞職願いを提出した後、20日午後京畿(キョンギ)水原市(スウォンシ)、霊通区(ヨントング)のソウル大融合科学技術大学院を訪ね学生たちの歓送を受け明るく笑っている。 水原/ニューシス

アン・チョルスの政治を支える支持層は
既存政党が抱き込めない無党派
アン・チョルス候補に集まり
アン側 "進歩的野党支持層に
合理的市民まで攻略対象"
かつて中道を標ぼうしたコ・ゴンとは異なる

 ‘新しい政治’という旗を掲げて大統領選挙出馬を宣言したアン・チョルス候補の政治実験は成功するだろうか。 ‘政治ワクチン’になるという彼の挑戦が成功するには市民の共鳴が必要だ。 アン候補の主張に共感し支持を示す人々が多くならなければならないということだ。

 アン候補が与野党現実政界を同時に批判しながら陣営論理からの脱却と政治刷新を強調する理由は既存政党が抱き込めない新しい有権者層がいて、それを自身が抱きしめられると判断するためのようだ。 既存政界を嫌悪する傾向が濃厚な無党派、中間層、スウィング ボーター(支持候補を随時変える人々)等を狙ったようだ。 彼らは概して歴代選挙で投票率が低い。 アン候補が昨年ソウル市長補欠選挙と今年4月の総選挙で投票参加運動に積極的に乗り出したこともこれと関係がなくはないと見える。 アン候補を支援する戦略家と世論調査専門家たちは古い政治に失望して政治と投票から遠ざかった有権者がアン候補支持層として吸収されたと分析する。

 韓国政治で‘理念的中道層’の存在有無と彼らが選挙に及ぼす影響力を巡っては論議が多い。 コ・ゴン、パク・チャンジョンなど中道を掲げた歴代第3候補らは中途下車したケースが多かった。 もちろんアン院長は中道という言葉は全く口にしていない。 アン・チョルス候補の戦略・広報を応援しているキム・ユンジェ弁護士は20日「アン・チョルス式政治の支持基盤は進歩的指向の野党支持層に加えて合理的で常識的な考えを持つ市民」とし「過去にコ・ゴン、チョン・モンジュンらが前面に掲げた中道とは差がある」と話した。 キム弁護士は「コ・ゴン、チョン・モンジュンらが標ぼうした中道が進歩と保守の間の広範囲な中間地帯と言う意味の平面的概念だった反面、アン候補は民主党が包括できない多様な合理的集団を立体的に包括しようという目標を有している」と説明した。 理念では抱き込めない新しい有権者層を‘攻略対象’に設定しているという話だ。

 実際、アン候補を助ける人々を見ても中道とは距離が遠い進歩的野党または市民社会団体出身が大部分だ。 アン候補側はこのような点を‘政治的拡張性’の概念と連結する。 朴槿恵セヌリ党候補と対決するには既存の野党圏有権者層を越えて中間地帯にいる有権者層を引き込まなければならないがアン候補がムン・ジェイン民主党候補に比べてこの点で比較優位があるということだ。

 ユン・ヒウン韓国社会世論研究所(KSOI)調査分析室長は「20%ほどの政治不信層と無党派層、浮動層は支持候補を決定できていないが、終盤に代案を選択したりそれさえも見つからなければ投票を放棄するが、最近の調査を見れば浮動層が10%程度に減った」として「既存政界が吸収できないこの層の相当部分がアン候補支持層」と話した。

 アン院長の政治的ポジショニングを野党圏単一化を念頭に置いた戦略と見る向きもある。 イ・チョルヒ トゥムン政治戦略研究所長は 「去る7月に出された<アン・チョルスの考え>と出馬記者会見で明らかにした政策的色彩に差がある。 本を見れば過去に比べて左クリックしたと見られたが、再び右クリックしたという印象を受けた」と話した。 イ所長は「アン候補がすでに民主党候補に確定したムン候補と進歩支持層をめぐって競争するよりはまず‘ブルーオーシャン’である無党派・中間層で支持率を引き上げ本戦での競争力で比較優位を持とうとする戦略」と分析した。 一種の‘戦略的右クリック’だということだ。

キム・ボヒョプ記者 bhkim@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/552643.html 訳J.S