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危険な夏がやってくる【コラム】

登録:2024-06-18 08:37 修正:2024-06-18 09:09
//ハンギョレ新聞社

 まだ初夏なのに、韓国では気温がぐんぐん上がっている。いつの間にか冬より夏の方が恐ろしくなってきた。海外では、すでに前例のない猛暑が発生している。メキシコでは猿と鳥が猛暑に疲れて木から落ちて死んでおり、世界最大の熱帯湿地帯であるブラジルのパンタナール湿原では記録的な火災が起きた。エジプトで最も人気のある観光地「ファラオの都市」アスワンは最近、過去最高の50.9度の気温を記録した。エジプトは暑さと水不足で小麦の収穫量が減少し、穀物の輸入依存度も高くなっている。中国北西部の新疆では、陰のない地表面の温度が75度まで上がった。靴を履かなければ火傷をするほどの温度だ。

 これらはすべて、この1年間で急激に上がった地球の気温のせいだ。欧州連合(EU)の気候変動監視機構である「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)は毎月全地球の平均気温を発表するが、昨年6月以降12カ月連続で「史上最も暑い○月」の記録が続いている。東太平洋の海温が高くなるエルニーニョが原因で、例年との差が著しい。国際気候変動研究団体「クライミット・セントラル」が先月作成した報告書によると、昨年5月以降の1年間で、175カ国920都市の猛暑日が、気候変動が現れなかった時代に比べ平均26日も多くなった。気候変動により、全地球の猛暑日が1カ月ほど増えたわけだ。国際赤十字・赤新月社連盟のジャガン・チャパゲイン事務総長は、猛暑は「毎年数万人の生命を奪うサイレント・キラー(静かなる殺人者)」だとし、「実際の死亡者数ははるかに多く、数十万から数百万人に及ぶ可能性がある」と述べた。

 韓国で最近の「災害級の猛暑」と言えば、2018年と2016年を思い浮かべる。猛暑日はそれぞれ31.4日、22.4日だった。平年の猛暑日の日数が10日前後であることを考えると、深刻な状況だった。今年はそこまでではないが、平年よりは猛暑日が多くなる見通しだ。今月初め、蔚山科学技術院のイ・ミョンイン猛暑研究センター長は「気候モデル分析の結果、今年の猛暑日は14~16日になると予想される」と語った。今年の猛暑日が思ったより多くないのは、7月の降水量が増えるためだ。昨年の今頃に発生したエルニーニョはまもなく衰退する見通しだが、エルニーニョの衰退期には東アジアに流入する水蒸気量が増える。降雨量や降水日数が増えるため、それだけ猛暑日が減る。そのため、今年の朝鮮半島には6月と8月にはっきりとした猛暑が現れ、7月には集中豪雨が降る可能性が高いという見通しだ。猛暑と豪雨への備えが急がれる。

パク・キヨン|気候変動チーム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1145238.html韓国語原文入力:2024-06-17 18:43
訳H.J

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