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[社説]米中はぎくしゃくしながらも「国益」のために対話へ

登録:2023-06-20 05:08 修正:2023-06-20 08:59
中国の習近平国家主席が19日、北京の人民大会堂で米国のアントニー・ブリンケン国務長官と握手を交わしている=北京/AFP・聯合ニュース

 中国の習近平国家主席が19日、米国のアントニー・ブリンケン国務長官と会い、関係改善のシグナルを送った。最悪の対立と緊張の中にあっても、米中双方とも状況を管理し、対話局面へと転換しようとの意思を明確にした。今年下半期の米中首脳会談に対する期待が高まったことで、主要国も中国との外交に集中している。中国との「正面衝突」の様相を呈してきた尹錫悦(ユン・ソクヨル)外交にも変化が必要とみられる。

 米国務長官としては5年ぶりに中国を訪問したブリンケン長官は、18日に秦剛外相と8時間、19日には「中国外交の司令塔」王毅政治局委員と3時間30分にわたって会談し、習近平主席とも対面した。両国の間に多様かつ複雑な難題が山積していることを示している。今回の訪問で意見の相違と対立が消えるわけではない。米国は中国を現在の国際秩序の挑戦勢力とみなし、同盟国を糾合して中国をけん制し競争するとの立場を再確認している。中国は米国に「台湾独立」不支持という約束を履行するよう警告している。王毅政治局委員は「中国脅威論」誇張、独自制裁、科学技術の発展に対する圧迫の中止、内政干渉の禁止などを米国に要求した。

 両国は各自の立場と原則を明確にしつつも対話のチャンネルは維持し、米中関係を危険な状況へと追い込まないことで合意した。2月初めに予定されていたブリンケン長官の訪中が「偵察気球」問題で延期されていた間、両国は対話がほとんど断絶し、軍艦と戦闘機が衝突直前まで行くという危険な時期を過ごした。しかし、米国と中国はいずれも局面の転換を望んでいる。外交・安保・先端技術分野では対立が続くだろうが、経済的交流・協力は拡大されると予想される。11月のサンフランシスコでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、バイデン大統領と習近平主席による2回目の首脳会談が実現する可能性も高まる。

 尹錫悦政権はこのような状況にどう対応するのか。尹大統領の4月の「台湾発言」以降、中国との対話はほとんど止まり、関係は悪化し続けている。近ごろは「中国たたき」を国内政治に利用するような姿勢までみせている。米国、日本、欧州は中国と異なる立場を堅持しながらも、国益のために積極的に対話に取り組んでいる。「価値観外交」ばかりを叫んで対中国リスクを気にしない尹錫悦政権とは、非常に対照的だ。対立を続けていた米中が対話へと急旋回したら、韓国はどこに立ち続けるつもりなのか。大統領の外交姿勢を見つめる国民は、いつまで不安を感じていなければならないのか。尹大統領には国際情勢を直視してくれるよう願う。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1096616.html韓国語原文入力:2023-06-19 18:08
訳D.K

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