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[社説]韓日間の懸案解決なき中での韓米日軍事訓練を懸念する

登録:2022-09-30 06:01 修正:2022-10-07 10:26
韓米海上合同演習に参加した両国の艦艇が29日、東海上で機動訓練を行っている。手前は米国の原子力推進空母「ロナルド・レーガン」=韓国海軍提供//ハンギョレ新聞社

 韓米海軍と日本の海上自衛隊が30日、東海公海上で対潜水艦訓練を実施する。韓米日の共同軍事訓練は2017年4月以後5年6カ月ぶりで、東海で実施されるのは初めて。北朝鮮の軍事的脅威の危険が再び高まったのは事実だが、韓日間の懸案解決の進展がない状況で、韓国政府が日本との軍事協力だけを急ぐのは懸念すべきことだ。

 国防部は29日、「今回の訓練は北朝鮮の核・ミサイル対応のための韓米日軍事協力を2017年以前の水準に復元していくという国防部の措置の一環であり、特に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射能力を備えた北朝鮮の潜水艦に対する探索・識別と追跡能力を向上させるために進めるもの」だと説明した。韓米日訓練に慎重だった文在寅(ムン・ジェイン)政権の政策を否定し、今後3カ国軍事訓練を持続的に実施するなど、安全保障をめぐる協力を強化するという政策変化を明らかにしたのだ。

 北朝鮮の核兵器の高度化と核武力政策の法制化、韓国を狙った核先制使用の威嚇、朝中ロの密着などを考えると、安全保障態勢を強化していく必要はある。だからといって、非常に敏感な事案である日本との軍事協力を世論の同意なしに急いで進めるべき理由はない。強制動員問題、日本の経済報復措置など懸案の解決に全く進展がなく、日本は「韓国が国際法を違反した」と主張しながら、謝罪と賠償の意向も示していない。このような状況で、軍事的協力だけを先に強化することを国民が納得できるだろうか。しかも日本が「領土」と主張して紛争地域化を試みている独島(ドクト)から遠くない東海上の公海区域で訓練を行うとなると、警戒感が大きくならざるをえない。

 今回の訓練は米国が対中国牽制を念頭に置いて進めてきた韓米日軍事協力の強化、それにともなう日本の軍事力強化という大きな流れと相まって、重要な分岐点になる可能性がある。台湾をめぐる米中の緊張が高まる中、韓国がどのような原則と戦略で対応するかが朝鮮半島と北東アジアの平和において重要な質問になりつつある。訪韓したカマラ・ハリス米副大統領は29日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と面会し、韓米日3カ国協力と韓日関係の改善を強調し、「台湾海峡で平和と安定を維持するための努力について話し合った」とホワイトハウスは明らかにした。情勢が複雑で厳しいほど、尹大統領と外交・安全保障参謀たちは韓日関係の改善、北東アジア情勢などを慎重に考慮しながら、韓米日協力を進めなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1060757.html韓国語原文入:2022-09-30 02:39
訳H.J

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