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[社説]20年ぶりのタリバンの政権奪還、アフガニスタンの教訓

登録:2021-08-17 03:55 修正:2021-08-17 08:44
15日(現地時間)、武装したタリバンの指揮官たちがアフガニスタンの首都カブールの大統領府を占領して座っている=カブール/AP・聯合ニュース

 アフガニスタンの武装組織タリバンが15日(現地時間)、首都カブールの大統領府を掌握し、「戦争は終わった」と宣言した。これで、9・11テロ直後の2001年10月の米国の侵攻により始まったアフガン戦争が、20年の幕を閉じた。今やアフガンでは、タリバンが20年ぶりの政権奪還を目前にしている。国際社会は、米国が莫大な費用と犠牲を払いながら、なぜアフガンで敗北したのか、教訓を肝に銘じる必要がある。

 米共和党の議員たちは、1975年にベトナム戦争が南ベトナムの敗北に終わった際、米国人たちがヘリコプターに乗ってサイゴン(現在のホーチミン)を緊急脱出する場面になぞらえて、バイデン大統領を激しく批判した。しかし外国メディアの報道では、撤退決定が問題だというよりも、バイデン大統領が撤退後のアフガンの状況を誤って判断し、対策も不十分だったとする批判が多く見られる。世論調査においてアフガン撤退に賛成する回答が70%以上を占めるほど、米軍がアフガンに駐留せざるを得なかった状況そのものに米国人は批判的だ。

 アフガンの事態は、悲劇的な9・11テロの直後に米国が始めた対テロ戦争がどれほど一方的で脆弱なものだったのかを象徴的に示している。9・11テロの主犯であるアルカイダを保護しているとして、タリバン政権を崩壊させるために米国はアフガニスタンへと侵攻した。戦争開始から2カ月でタリバンをカブールから放逐したが、米国は戦争をやめなかった。テロの拠点を完全に除去するには、アフガニスタンに「正常な国家」を建設する必要があるとの理由からだった。

 しかし、これはアフガン国民にとって、西欧基準の民主主義国家を一方的に植え付けようとするも同然だった。宗教と部族が複雑に絡み合っているアフガンの歴史を考慮すれば、このような国家の建設(Nation Building)は不可能だという懸念に、米政府は耳を傾けなかった。その結果が20年ぶりのタリバンの政権復帰であり、今カブールで起こっている大混乱だろう。アフガニスタンとともに対テロ戦争の目標になったイラクが長期にわたって同様の混乱に直面しているのも、同じ理由からだろう。

 過度な宗教的信念から特に女性と少数者の人権を抑圧するタリバンがアフガンをうまく率いていくだろうとは、誰も断言できない。しかし、外部から特定の理念と価値を移植しようとする試みもまた、成功することは非常に難しい。国際社会では普遍的価値も重要だが、その国の運命はその国の国民が決定できるようにすることが重要だということを、アフガンの事態は改めて気づかせる。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1007897.html韓国語原文入力:2021-08-16 18:44
訳D.K

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