3日、ミャンマーでクーデターに抵抗してデモを行っていた非武装の市民少なくとも38人が、軍警の銃弾で命を落としたと、国連が発表した。先月1日に軍部がクーデターを起こして以来、最も残酷な「流血の日」だ。これまで59人が死亡したと国連は集計したが、市民たちはこれよりはるかに多い死亡者が出たと伝えている。国際社会がクーデターを糾弾すると言うだけで、行動に出ず、ますます大胆になった軍部はさらなる暴力で抵抗する市民を抑えようとしている。希望が一体どこにあるのか、悲痛極まりない。
3日、デモに参加中、頭に銃撃を受けて死亡した19歳の女性が着ていたTシャツに書かれた「すべてうまくいく」というフレーズは、民主主義の回復を願うミャンマー人の希望の象徴となっている。彼女は死を覚悟したかのように、フェイスブックに血液型や連絡先、「遺体を寄贈してほしい」というメッセージを残した。同日、14歳の少年まで銃弾に倒れ、帰らぬ人となった。ミャンマーの市民たちは4日にも、恐怖に打ち勝ち、再び街頭に出た。非道な銃刀の前でもあきらめないミャンマー人たちの勇気から、私たちは希望の光を見出す。軍部の脅威の中でも、医師や公務員らの不服従運動、労働者らのストが続いている。軍人たちの前で市民たちに銃を撃たないでほしいと訴えるシスターや「必要な分だけ持って行っていいが、必ず生きて帰ってくると約束してほしい」としながら、街でヘルメットと保護チョッキを配る市民たちがいる。韓国の「5月光州」を想起させる。
1988年(8888抗争)と2007年(サフラン革命)に続き、再び軍部と対立しているミャンマー市民は、今回を「最後の戦い」だと考え、国際社会に支援を訴えている。ローマ教皇フランシスコは「ミャンマー国民の願いが暴力によって砕け散ることはないだろう」というメッセージを全世界の市民に送った。
しかし、国際社会の対応は無気力極まりない。国連安保理は先月2日、緊急会議を開いたが、中国とロシアの反対で軍部を糾弾する声明すら出せなかった。今月2日にはミャンマーも加盟国の東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が開かれたが、暴力中断を要求する声明を出しただけで、実質的な措置は取らなかった。米国務省は3日、ミャンマー軍と密接な関係にあるとされる中国に対し、流血鎮圧の阻止に向けた積極的な介入を求めた。
これ以上、国際社会が傍観者として残ってはならない。民主化運動の歴史を持つ多くの韓国市民はミャンマー市民との連帯を模索している。先月26日、韓国国会がミャンマー軍部への糾弾決議案を出したのは、意味ある行動だった。これから決議案を実質的行動につなげなければならない。国連と国際人権団体は昨年の報告書で、ミャンマー軍部と合作する外国企業14社のうち6社がポスコなど韓国企業だと明らかにした。224の市民団体が参加した「ミャンマーの民主主義を支持する韓国市民社会団体」は3日の記者会見で、ミャンマー軍部と事業関係を結んできた韓国企業の実態を把握し、該当する企業がこれを断ち切れるよう、あらゆる努力を傾けることを政府に要請した。韓国政府と企業の正しい選択は、ミャンマーの人々に希望になるだろう。