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[社説]「国民の安全」が「本当の安保」、国防費を削減した補正予算は正しい

登録:2020-04-18 10:12 修正:2020-05-12 09:30
ホン・ナムギ経済副首相兼企画財政部長官と各部処の長官と次官が16日、世宗市政府世宗庁舎でCOVID-19克服のための緊急災害支援金支援策など第2次追加補正予算案について合同会見をしている//ハンギョレ新聞社

 政府が16日に国会に提出した第2次補正予算によると、7兆6千億ウォン(約6700億円)規模の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急災害支援金の財源を用意するために、今年の国防予算50兆2千億ウォン(約4兆4000億円)から9047億ウォン(約800億円)を削減することにした。F35A戦闘機や海上作戦ヘリなど外国製武器の購買予算の中から契約や試験運営が遅延している事業の支出を主に減らす方針だ。

 一部の保守メディアは「国防予算を切り出して災害支援金を与えており、安保の空白が懸念される」と主張する。過剰な主張だ。むしろ今回の決定は、外部の軍事脅威に対処する伝統的な安保概念を超えて、感染病や気候変動など新たな危機状況から個人の生命と安全を守る「人間の安全保障」を重視する流れを活かしたという点で意味が大きい。

 COVID-19は全世界が軍拡に莫大な予算を注いで生命と共存の価値を軽視してきた現実を振り返る契機になっている。アントニオ・グテーレス国連事務総長は先月「ウイルスの怒りは戦争の愚かさを見せてくれる」とし、全世界に戦争を止めることを訴えた。フランシスコ教皇も12日の復活節の説教で「武器の生産と取引を止めてください。今は鉄砲ではなくパンが必要な時期です」と強調した。2018年、世界は軍事費に約1兆8000億ドル(約2200兆ウォン、約190兆円)を使ったが、このうちの一部だけを減らしてもCOVID-19との戦争で大きな力になりうる。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は頑強な安保が平和の土台であることを強調し、年平均7%を超えて国防予算を増やしてきた。朴槿恵(パク・クネ)政権の4.2%、李明博(イ・ミョンバク)政権の5.2%より高い。今年の国防予算は史上初めて50兆ウォンを超え、過剰な引上げという批判が出たこともある。

 初めての感染病危機状況において、国防費を減らして苦しんでいる人々の生命と安全のために使うのは賢明な選択と見られる。COVID-19で世界はリーダーシップが崩れた「G0時代」を迎えている。韓国は開放的ながら透明な対応でCOVID-19を統制し、防疫と民主主義の模範を示したが、不要不急な軍事費を減らして人間の安全保障に力を注げば、また一つの模範になるはずだ。

 さらに外国製武器の購買予算縮小は、米国の過度な在韓米軍防衛費分担金引き上げ要求に対する対応策もなり得る。米国が過度な引上げ圧迫を続けるならば、私たちは米国に武器導入を減らすという意志を見せる必要がある。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/937556.html韓国語原文入力:2020-04-18 02:33
訳M.S

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