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[社説]全世界の「パンデミック」恐怖、“国際協力”で対応を

登録:2020-03-13 06:41 修正:2020-03-13 08:23
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長が今月11日、スイス・ジュネーブの本部で新型コロナウイルス感染症の流行がパンデミックに当たると宣言している=ジュネーブ/新華・聯合ニュース

 世界保健機関(WHO)が11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、パンデミック(世界的大流行)を宣言した。感染者がここ2週間で中国の国外だけで13倍以上急増し、全世界に12万人を超えたことによるものだ。イタリアやフランス、スペイン、ドイツなど欧州で感染者が急増しており、米国でも1000人を超えたことが背景となった。このように感染病が国境を越え、世界的規模で拡散する段階になったことで、防疫対策も国際社会レベルの協力と協調が重要になった。にもかかわらず、多くの国が自分だけが助かればいいというような態度を示しているのは、非常に憂慮すべきことだ。

 米国は同日、英国とアイルランドを除いた欧州26カ国から米国への旅行を30日間禁止するなど、超強硬対策を発表した。政治や経済、文化など多くの分野で長い間緊密な関係を結んできた欧州に対し、事前協議もなく、入国禁止措置を下したのは極めて異例だ。ドイツなど欧州連合の多くの国が医療陣とマスクなど医療装備不足を訴えるイタリアを支援する動きを見せないのも、地域協力の伝統にそぐわない態度といえる。

 これらの出来事は、今回のCOVID-19の防疫と関連して、国際協力と協力が十分に作動していない現実を表している。しかし、感染症が全世界に広がっているのに、このように自分だけが生き残る道を選ぶことにどれだけ実効性があるかは疑問だ。感染病を追い出して清浄国家になっても、多くの周辺国が感染国として残っている限り、安心できないのが今の現実であるからだ。

 このような状況になったのは、国際社会のリーダーシップの不在が原因だ。米国は、COVID-19の発生初期に全面的な中国入国禁止措置を取るなど、米中対立のレベルでアプローチし、信頼を失った。右傾化が進んでいる欧州諸国もポピュリズム的民族主義の圧力から抜け出せずにいる。このため、国際協力態勢にヒビが入り、各国の自己中心的な一方主義が広がりを見せているのは残念だ。

 今からでも国際社会は感染症に効果的に対処するために膝を突き合わせなければならない。何より感染病の外部からの流入の遮断と国家間の交流と協力の持続を合理的に保障する均衡点を見出すことが急がれる。各国がそれぞれ運用する出入国検疫手続きや診断検査基準などと関連しても、より精巧で実効性のある方策を共に議論する必要がある。臨床経験や診断情報、ノウハウの共有に加え、迅速なワクチンと治療薬の開発などのためにも、国際協力が求められる。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/932390.html韓国語原文入力:2020-03-13 02:12
訳H.J

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