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[社説]米国、「GSOMIA問題」解決策は日本で見つけよ

登録:2019-11-14 02:56 修正:2019-11-14 07:51
マーク・ミリー米統合参謀本部議長が12日、東京千代田区の首相官邸で日本の安倍晋三首相と会っている=東京/AFP・聯合ニュース

 韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了を控え、延長を要求する米国の圧力が一層強まっている。13日にマーク・ミリー統合参謀本部議長が韓国を訪問したのに続き、14日にはマーク・エスパー国防長官が訪韓する。翌日開かれる韓米安保協議会(SCM)は、戦時作戦権の移管と連合防衛態勢の点検を論議する場だが、今回は状況が状況だけに、GSOMIA問題が熱い争点になるものと見られる。政府は原則に則って、米国のGSOMIA延長圧力に堂々と対応すべきだ。

 米国の圧力は全方位的だ。先週はデービッド・スティルウェル国務次官補が訪韓して政府関係者らと会い、GSOMIA延長を強く要求している。今週はミリー統合参謀本部議長が日本と韓国を歴訪し、GSOMIAが「地域の安保と安定に欠かせない」とし、「韓米日の結束」を強調した。ミリー議長は日本で安倍晋三首相と直接会い、GSOMIA問題について話し合った後、「GSOMIA終了前に問題を解決したい」と述べた。ロバート・エイブラムス韓米連合軍司令官も「GSOMIAが終了すれば、周辺国に誤ったメッセージを伝える恐れがある」と主張した。国務省高官に続き米軍首脳部までGSOMIA延長圧迫に総出動した格好だ。

 しかし、米国がまず知るべきことは、GSOMIA終了の原因を提供したのは日本だという事実だ。日本は安保上信頼できない国であるという理由で韓国に対する輸出規制を強行した。「安保上信じられない国」と言いながら最も重要な安保情報の提供を受けるというのはつじつまが合わない。韓国政府のGSOMIA終了決定は、日本の不当な経済報復によるまっとうな措置だ。

 にもかかわらず、米国が日本による原因提供には口を閉ざしたまま韓国だけを圧迫しているようにみえるのは、同盟に対する礼儀にもとるだけでなく、同盟の価値を自ら下げる行いだ。韓国政府はすでに、日本が不当な輸出規制を撤回すればGSOMIA終了決定を再検討し得るという立場を何度も明らかにしてきた。米国は、韓国政府と国民の意思を深くくみとる必要がある。GSOMIA問題を解決するカギは韓国政府ではなく日本政府が握っている。日本を置き去りにして韓国政府を圧迫することは正しい解決策とはなり得ず、日本との軍事情報共有に対する韓国国民の否定的な世論ばかりを育てる恐れがある。

 政府は米国の圧迫に屈することなく、原則を守るべきである。日本の態度変化なしにGSOMIAを延長すれば、米国の圧力に屈して名分と実利をともに失うことになるだけだ。

マーク・ミリー米統合参謀本部議長=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/916910.html韓国語原文入力:2019-11-13 18:03
訳D.K

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