韓日外交の首長らが21日に会い、韓日対立の懸案について意見を交わしたが、互いに意見の相違を確認しただけで、進展は見られなかった。両国間の隔たりがあまりにも大きく、一、二回の会談では隔たりを埋められない状況だが、両国関係改善の糸口を見つけられなかったのは状況の厳しさを考えると非常に残念だ。それでも、外交当局間の対話チャンネルは維持していくことへの共感が得られたのは有意義だったといえる。
同日の会談で、カン・ギョンファ長官は、日本政府が2日にホワイト国(グループA)から韓国を除外する閣議決定を強行したことに対して遺憾を表明し、当該措置の撤回を強く求めた。これに対し、河野太郎外相は日本の従来の立場を繰り返したという。先月4日、日本の半導体材料輸出規制で韓日のあつれきが触発されて以来、両方の意見の隔たりが一歩も縮まっていないことが確認されたわけだ。
日本政府は、韓国最高裁(大法院)の徴用被害賠償判決について「1965年韓日請求権協定によって全て解決された」と主張するが、これは一方的な論理に過ぎない。「強制徴用被害は財産上債権・債務関係をまとめた請求権協定で解決できない」という最高裁の判決は、反人道的犯罪被害者の積極的な救済を勧告した国際人権規範にも照応する。
今回の両国の対立は、日本政府が最高裁の判決に対して報復措置に出たことで浮き彫りになった。当然、日本は「結者解之」(問題を起こした者が解決すべきという意味)のためにも、積極的な態度を示さなければならない。韓国政府にすべての責任を押し付けてはならない。韓国は対話と交渉を通じて解決しようとすでに提案した。キム・サンジョ大統領府政策室長も同日、「韓国が『1+1』(韓日企業による共同基金の造成)案を提示したが、これが唯一の解決策ではない。(韓国政府は)両国間で外交的に話し合う姿勢を持っている」とし、外交的な交渉案を再確認した。当然、日本はこれに応じるべきだ。
河野外相は今回の会談で、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の問題を取り上げ、協定の延長を希望したという。同協定の延長の可能性は、大統領府が早ければ22日に発表するという報道が出ているなど、最終決定が迫っている。しかし、日本が輸出規制問題などについて一歩も動かない状況では、同協定を延長する理由が何なのか深刻に検討せざるを得ない。日本は破局を避けるためにも、前向きな態度を示さなければならない。