文在寅(ムン・ジェイン)大統領が24日、世界テコンドー選手権大会の開幕式で「平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックに北朝鮮選手団が参加すれば五輪の価値実現に大きく貢献するだろう」として南北合同チームを構成しようと公式に提案した。文大統領は大統領選のとき平昌五輪に北朝鮮の参加が望ましいとう意向を明らかにしたことがあるが、今回の合同チーム構成の提案はより踏み込んだものだ。北朝鮮の五輪参加と南北合同チーム結成が成し遂げられると、それ自体の意味が大きいのみならず、最悪の行き詰った状況から抜け出せないでいる南北関係に突破口を開くことができる。文大統領の意義深い提案を歓迎する。
振り返ってみると合同チーム結成を含む南北のスポーツ交流は、南北関係の改善と円滑化に潤滑油的な役割をしてきた。1991年の世界卓球選手権大会で南北が初めて合同チームを組んで女子団体戦優勝を実現させ、その年の6月の世界青少年サッカー大会でも南北合同チームが8強進出という成果を上げた。同年12月の盧泰愚政府は、南北基本合意書を採択して南北分断後初めて積極的な南北和解政策に乗り出した。また南北首脳会談が開かれた金大中・盧武鉉の両政権時代には、2000年のシドニー五輪、2004年のアテネ五輪など主な国際競技で南北選手団の開幕式の合同入場が実現した。韓国・北朝鮮の合同入場は2007年まで延べ9回なされたが、李明博(イ・ミョンバク)政権になると関係が途切れ南北関係は膠着状態に行きついた。
南北合同チームが構成されるなら、事前にト・ジョンファン文化体育観光部長官が明らかにした通り、まず女子アイスホッケーでなされる可能性が高い。しかし合同チームの構成までには越えねばならない山は少なくない。まず北朝鮮が積極的な参加の意思を示さねばならない。北朝鮮のチャン・ウン国際オリンピック委員会(IOC)委員の発言を見てみると、平昌五輪の参加はもちろん、合同チーム結成にも思いがあると見られる。またさらなる問題は、北朝鮮は出場権がなく合同チームを構成するには国際アイスホッケー連盟の同意などが必要だという点だ。ただし国際オリンピック委員会はト長官の合同チーム構想に歓迎の意向を明らかにしており、実際に進められたならば大きな障害物にはならないと見られる。結局我々がいかに積極的に南北合同チーム結成のために努力するかがカギといえよう。北朝鮮もさらに積極的になる必要がある。
南北合同チームの成功は現在の対立局面を和解・協力の局面に変える転換点になりえる。南北選手団が朝鮮半島の旗を持って並んで入場する場面を見られることを期待したい。
韓国語原文入力:2017/06/25 17:51