登録 : 2016.05.06 06:41 修正 : 2016.05.06 07:50

加湿器殺菌剤死亡事件で検察に召喚されたシン・ヒョンウ・オキシー・レキッド・ベンキーザーの元代表取締役が26日、ソウル中央地方検察庁に出頭し、記者団に囲まれ質問を受けている。加湿器殺菌剤の被害者家族らが謝罪を求め横断幕を持っている=キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社
 加湿器殺菌剤事件を捜査している検察は4日、製造業者のオキシー社から支援金を受けて有利な実験報告書を書いていた疑惑でソウル大教授を緊急逮捕した。研究者の有り様も驚きに値するが、疫学調査の結果を覆そうと賄賂もいとわなかった企業の非倫理的な行動に改めて唖然とさせられる。厳しく捜査してしかるべき責任を問わねばならない。

 被害の責任は、企業だけにあるのではないだろう。韓国政府の安易な対応も被害の発生と拡散の大きな原因と見るべきである。当然すべき予防措置をせず、被害発生後にも本格捜査と被害救済を先送りして、責任を互いになすり付けたのは、まさに政府だ。職務怠慢なのか、でなければ企業のすり寄りなど何か別の理由があるのではないか気にならざるをえない。

 政府は初動措置から失敗した。2006年に初の子供の死亡が報告されてから、2007年にさまざまな大学病院の医療スタッフが関心を寄せるなど、似た例は相次いでいたのに、疾病管理本部は所管のせいだけにして手をつけなかった。感染病でなければ有害化学物質の発生を疑うのが当然であり、肺の繊維化など疑うに値する症状があったのに2011年までは疫学調査もしていなかった。被害を防ぎえた4、5年間をやり過ごしたわけだ。

 理解できないことはそれ以前からもあった。同社の加湿器の殺菌剤に使われていたPHMGは「2003年頃には有毒物質に値するほど強い毒性を持つ物質というのは広く知られていた」と政府自ら認めた危険物質だった。それなのに物質が初めて生産された1996年当時、有害物質ではないと政府は分類した。2001年同社がこの物質を原料にした加湿器殺菌剤を発売したときも安全認証や検査はなかった。同社が「人体に無害だ」と広告した時も何の確認もしなかった。10年後の2011年の環境部疫学調査でPHMGなどが肺損傷の原因と明らかになったが、政府がこれを有害物質に指定したのは2014年だった。

 これほど長く管理監督を避けた理由は何か、業者に毒性検査資料提出さえ要求しなかった理由は何か、被害確認後に迅速な措置をしぶった理由は何であったかなどは、これからでも糾明せねばならならない。加湿器の殺菌剤から国民を保護出来なかった政府の責任を明らかにすることは、メーカーに対する捜査に劣らず重要である。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016/05/05 19:51 

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/742701.html訳T.W

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