登録 : 2016.03.29 09:05 修正 : 2016.03.29 12:07

ハンギョレのバン・ジュンホ記者が18日午前、通信資料流出関連の調査に応じるためソウル麻浦警察署に出頭している=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社
 国家情報院、検察、警察の通信監視対象は、実に広範囲なものだった。ハンギョレが所属記者と野党や全国民主労働組合総連盟(民主労総)の実務者などに対する通信資料提供の内訳をまとめた結果を見ると、驚くべきものであると同時に不安になる。互いに通話するどころか共通点もなさそうな彼らが、同じ日に、大量に通信資料が照会されていた。ローラー作戦で個人情報を収集した目的がなんだったのか問わざるを得ない。

 無分別な個人情報収集が捜査目的とは思えない。ハンギョレの調査結果、国情院は1月7日の続き番号6文書で、ハンギョレ記者6人、民主労総実務者19人、野党実務者4人、セウォル号の家族など計28人の通信資料を照会していた。まだ通信資料提供の内訳を受けとっていない人もおり、確認できていない文書もあるだろうから、実際に提供された通信資料はさらに多い可能性がある。国情院は「国家保安法違反事件の捜査過程で被内偵者と連絡した電話番号が出て確認した」と主張するが、通信資料の照会を受けた人たちの業務や日常の親交関係などを見ると、特定の被内偵者と、公的であれ私的であれ共通の接点は見当たらない。そんな彼らの個人情報が一挙に提供されているのだから、捜査目的というよりは、批判的集団に対する全方位査察だったとの疑いが出てくる。

 そう思えることはまだある。取材現場に出ず、取材源と連絡することもないハンギョレの編集幹部や論説委員に対しても、警察と検察は通信資料を照会した。知り合いの中に捜査や内偵捜査の対象者がいないなら、査察が目的としか考えられない。取材源が重ならない与党担当記者と野党担当記者が、同日、同じ文書で検察の照会対象になったことからは、国会付近の通信基地局を丸ごと監視した疑念を抱かせる。歴史教科書国定化、保育過程、労働市場の再編問題が起きていた時に、それらの分野を担当する記者たちが通信資料照会対象となっているため、政府の政策に批判的な世論を形成するマスコミに対する監視と査察が行われたと疑われるのは当然だ。野党国会議員や党実務者に対する通信資料の照会も同じだ。

 こうしたことは当事者が通信資料提供の事実を確認しなければ全く知ることができないものだ。国情院、検察、警察は、これまで令状や事後通告もなく国民の通信資料を無制限にかき集め、それを足がかりに個人の内密な情報を収集してきた。憲法上の令状主義の原則と個人の情報人権はなおざりにされ、捜査機関が勝手に不特定多数を危険人物とみなし、監視する全体主義的な監視体系だけが市民の上に君臨する。これを「捜査の密行性」などと言い訳をして正当化したり、慣行だと放置することはできない。一体何のために個人情報を収集したのか、そして情報をどう使ったのか問い正さなければならない。通信資料の収集も厳格な司法的統制の対象とする法改正も急がれる。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-03-28 20:25

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/737253.html訳Y.B

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