登録 : 2015.10.26 03:01 修正 : 2015.10.26 15:19

 韓国は地政学的な特性から、古代から今日に至るまで対外関係における選択を迫られてきた。唐時代の半ばに唐の「天朝礼治体系」に編入されてから、韓国は中国の王朝交代期の度に、栄える王朝と衰える王朝の狭間で二者択一を強要された。元と明の王朝交替期には親元と親明に分かれた。その結果、高麗王朝の遼東征伐と李成桂(イ・ソンゲ)の威化島(ウィファド)回軍という巨大な歴史的出来事が起こった。

 明と清の交替期にも再び岐路に立たされた。その分かれ道で中立を選択した光海君(クァンヘグン、朝鮮王朝の第15代王)は、仁祖(インジョ、朝鮮王朝の第16代王)反乱で放出される。ところが、仁祖の親明排清という選択は丁卯・丙子の乱を招く。その結果、朝鮮半島は隆盛する王朝体系に再び編入される。

 近代史において韓国は世界体制に編入されたことで、列強を相手にした新たな選択を迫られる。主敵と協力国というパターンと「以夷制夷」のパターンが生まれた背景でもある。ロシアが「主敵」になると、「親中、結日、連米」という選択が生まれ、日本が「主敵」になると、「引我拒日」のような策が講じられた。だが、どの協力国も韓国の地政学的な運命を変えられなかった。

 第2次世界大戦が終わり、朝鮮半島は米ソによって2つに分かれ、互いを「主敵」とし、米国とソ連をそれぞれの「協力国」とする選択を強いられた。その結果が朝鮮戦争であり、冷戦だった。

 歴史を振り返ってみると、古代から近現代に至るまで、韓国が迫られた選択は、「二者択一」の選択でしかなかった。選択肢同士がゼロサム関係だったからだ。冷戦時代、韓国が選択した韓米同盟も、二者択一の選択だった。韓国は北朝鮮だけでなく、ソ連と中国とも敵対関係にあった。それは彼我が明確なゼロサム時代の簡単明瞭な選択だった。

 冷戦の終息は韓国に新たな選択の空間を広げた。秩序交替期の度に訪れる選択ともいえる。韓国は韓米同盟が狙っていた敵対国である中国やロシアとの関係改善を図った。それによって「北方三角」が解体される。朝鮮半島は「南方三角」対北朝鮮という構図で冷戦を続けた。それが韓米同盟の内実でもあるだろう。しかしながら力関係に変化が起きたことで、韓国は再び新しい選択に直面した。中国と米国の間での選択だ。

 中国が急浮上したことで、米国は「アジア回帰」を宣言し、中国牽制に乗り出した。軸は米日同盟だ。米国は韓米同盟もその役割を果たしてくれることを期待している。韓中関係は史上類を見ない発展を遂げた。韓米同盟が冷戦時期に戻ると予想する人はほとんどいないだろう。それでも韓国が米国と中国の間で選択のジレンマに陥る原因は何だろうか。他でもなく、韓米同盟における韓国の戦略的志向が米国と異なる方向に向かっているからではないだろうか。中国を牽制しようとする米国にとって、韓米同盟の役割は冷戦時代と変わらないものなら、韓国は米国と中国の間で「二者択一」を迫られることになるだろう。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の訪米時に、オバマ大統領は、南シナ海問題に韓国が協力してくれることを望んだ。韓国に選択のジレンマを投げかけたのだ。それに先立ち、朴大統領は中国の戦勝節記念軍事パレードに出席する問題についてずいぶん悩んでいた。結局、このジレンマはどこまでが同盟なのかをめぐるものではなかろうか。

金景一・北京大教授//ハンギョレ新聞社
 実際、朴大統領は韓米首脳共同記者会見で、「韓国は、米国のアジア・太平洋再均衡政策の核心パートナー」と述べた。中国メディアは、この「核心パートナー」を「核心的支柱」と翻訳した。中国人たちは朴大統領の発言を一種の外交的な修辞として受け止めており、米国の中国牽制戦略に参加するという意味では理解していないだろう。しかし、他の観点から見ると、朝鮮半島の分断から派生する問題が結果的に米国のアジア・太平洋回帰戦略に力を与えているのも事実であろう。

 振り返ってみると、これまでの歴史で韓国の選択は、自らの運命を決められない、強要された選択が多かった。今は違う。時代が変わった。韓国の国際的な地位も変わった。誰が何と言おうと、今日の韓国は史上最も良い「天時」と「地利」の中で、自ら自分の運命を選択できるようになっている。歴史的な慣性に従い、自分の運命を他人に任せる選択を自らに強要してはならないだろう。

金景一・北京大学教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-25 18:51

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/714359.html訳H.J

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