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[社説]国会は国家情報院ハッキング聴聞会を開くべき

登録:2015-07-23 07:40 修正:2015-07-23 08:55
21世紀韓国大学生連合のメンバーが17日午後、ソウルの光化門広場で「国家情報院ハッキング疑惑」事件を批判するパフォーマンスをしている//ハンギョレ新聞社

 国家情報院のハッキング・プログラムを巡る疑惑と論争が広がっているが、この件の実体を糾明しようとする努力は政争のために遅々と進まないことを余儀なくされている。究極的には検察の捜査または特検を通じて真実を明らかにすべきだが、まずは国会次元でも早急に実体に迫る努力をしなければならない。真実糾明が真の国益にそうという考えで、国会次元の聴聞会でも早急に開くことが必要だ。

 まず大統領府は、疑惑解消のために国家情報院ができるかぎり全ての資料を国会に積極的に提出して協力するように促さなければならない。国家情報院と野党の主張が鋭く対立する状況で、大統領が何の話もできないのではないかと主張する向きもある。しかし国家情報院が大統領直属の情報機関という点、また携帯電話のハッキングに関する国民の関心が非常に高いという点を考慮すると、最小限国家情報院が真実糾明のための努力に積極的に協力しなければならないという点を大統領は明確にするのがいい。前回の大統領選挙で国家情報院の露骨な政治介入を目の当たりにした国民は、国家情報院が真実究明にきちんと協力しないのではないかと不信に思っており、まずはこの点を大統領府と国家情報院ともに明確に認識するように願いたい。

 与野党の政界はささいなことでもめず、一日もはやく真実に迫ろうとする共同の努力を始めるべきである。今後市民団体の告発により検察の捜査が行われ、それが生ぬるければ特検の導入も議論されるだろうが、それを待って政治攻防だけ行うならばあえて国民の代議機関である国会が存在する意味はない。捜査とは別に国会次元で真実に迫って疑惑を暴こうとする努力をしていかなければならない。

 与野党は国会情報委次元からも、早急に聴聞会を開くのが望ましい。国家情報院の現場調査や資料提出をめぐって与野党間の異見が残ってはいる。しかしほとんどすべての国民が使っている携帯電話がいつでもハッキングできるという恐ろしい疑惑の前では、このような異見は小さな部分に過ぎないだけだ。重要なことは国家情報院が情報委にあらゆる資料を提出せねばならないという点で、このうち国家安保に直結する部分を除いては最大限国民の前にその内容を詳細に公開すべきという点だ。セキュリティーを重視する情報機関の特異性のみ強調することは、今国民が感じている不安感と疑惑はとても深刻である。聴聞会で真実糾明が不十分ならば、その時は国政調査を通じてでも一抹の疑惑も残らないようにしなければならない。すべての情報機関は常に成果を重視することに備えて国民の基本権利を保護する一次的責任は国会にあるということを与野党ともに胸に刻むように願いたい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/07/22 18:28訳T.W

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/701323.html 訳T.W

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