我が国(韓国)の青年失業率が月間レベルで16年ぶりに最高値を記録したという政府公式統計がまとめられた。統計庁が18日に発表した「2015年2月雇用動向」の資料は深刻な雇用不安に苦しめられている若者の現状を改めて確認させる。
統計庁の資料で目につく問題は、青年層(15~29歳)の雇用率は少々高まったものの同時に失業率が高まったという点だ。論理的には就業者が増えて雇用率が上がれば失業率は落ちるのが当然だ。なのに二つの数値が同時に上昇したということは当初は非経済活動者に分類されて新しく仕事を求め始めた人は増えたが、実際には彼らは働き口を得られずにいるためとみられる。以前にも増して多くの若者が就職戦線に乗り出して、巨大な採用の壁にぶつかって苦杯をなめているという意味だ。決してうかれることはできない兆候であるわけだ。
専門家たちの評価もまた同様である。現場の就職活動の専門家たちは、安定した正社員として就職しようと長い間準備してきた就活中の学生がレベルを落として短期の契約職の口でも探そうとする傾向を反映しているという評価をしている。他の見方をすれば、もう持ちこたえる余裕と体力がすでにつきたという悲しい便りのようなものだ。その上彼らの父母の世代にあたる50代の年齢層の経済活動の参加率が明確に高まった事実を一緒に考えてみると、我が国の全般的な家計の経済条件が急速に悪化しているという解釈もできる。これほどになると今回の統計庁の資料は我々の経済の暗い面をそっくり映し出す鏡ではなかろうか。
今や政府も急ぐべき時だ。もちろん青年層の雇用不安を一刀のもとに解決する妙案を見つけるのは口で言うほど簡単ではない。それなのにわが国政府の動きはあまりにも遅い。特に最低賃金の引き上げなど政府が明らかにした計画は早急に現実化するように実践する態度を示すべきである。その上に若者層が得た仕事の質の問題に比べて、最低賃金引き上げの効果は青年層の生活の安定に役立つ余地が大きい。最低賃金の適用対象者は昨年時点で256万人程度である。このうち98%は社員数300人以下の中小企業やレストラン、コンビニ、ガソリンスタンド、ファーストフード店などだ。
過去一年間全体の若者の就業者の19.5%が1年以内の契約職であったことを考えると示唆するものは多い。17日に大統領府で開かれた与野党代表との3者会談で朴槿恵大統領は「人為的な家計所得の増加でなく働き口主導の成長がまっとうである」という事を繰り返すばかりだった。いまだに事態の深刻さに気づいていないのではなかろうか。
韓国語原文入力:2015/03/18 18:52