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[社説] 安倍政権の圧勝と憂慮される韓-日関係

登録:2013-07-23 16:33 修正:2013-07-23 21:56

 日本の安倍晋三 総理が率いる自民党が、21日の参議院選挙で圧勝をおさめた。自民党単独では議員定数(242席)の過半数にわずかに足りない115席を確保し、連立政府を構成している公明党(20席)まで合わせると半分をはるかに上回った。これで自・公連立政権は2007年の参院選以後 初めて衆議院、参議院ともに過半数の議席を占める政権になった。今後3年間は衆・参議院選挙の予定はないので、朴槿恵政府は好むと好まざるにかかわりなく任期の大半を安倍政権と対面せざるを得なくなった。

 安倍政権が右傾化・軍事化に対する外部の批判と憂慮の中でも圧勝をおさめたのは、‘アベノミクス’と呼ばれる経済政策に対する市民の期待感が最も強く作用したと分析されている。安倍政権が昨年12月に執権して以来、日本の株価指数は5000円ほど上がり、高為替レート政策による輸出増大に力づけられて国内総生産の増加率がマイナスからプラスに転じた。このような顕著な成果が、野党第一党である民主党をはじめとする反安倍勢力が分裂の溝を広げ、自民党に大勝をもたらしたのだ。

 安倍政権の圧勝は隣国である我が国にも大きな影響を与えざるをえない。第2次大戦後の日本の政権の中で、最も右派指向を持った安倍政権が参議院圧勝の自信を基に国粋主義的で攻撃的対外政策を推進する場合、韓-日関係は波乱を免れないだろう。最初の山は日本の敗戦記念日である8月15日になるだろう。

 "2006年の第1次安倍内閣の際に総理として靖国神社を参拝しなかったことが痛恨として残っている" という話をしたことがある彼が、靖国を参拝することになれば、我が国だけでなく中国との外交摩擦ははるかに大きくなるのが確実だ。

 安倍総理が戦術上、靖国神社参拝を断念したとしても安心はできない。かと言って平和憲法改定を通じた自衛隊の軍隊化、集団自衛権行使、日本軍慰安婦をはじめとする侵略の歴史に対する否定で塗り固められている安倍総理の胸の内まで変わりはしないためだ。安倍総理は当面は内政に集中しつつも、執権中たゆまず憲法改定の手続き緩和、憲法解釈変更を通した集団的自衛権行使などを着実に進めていく可能性が高い。

 安倍政権に対する朴槿恵政府の悩みも深まらざるをえないはずだ。だが、このような時こそ、冷静な姿勢と確実なメッセージ発信が必要だ。復古的な歴史認識に対しては峻厳な姿勢を維持し、地域の安定や平和、国益と関連した事案にはいつでも協力できる柔軟な姿勢を取ることが望ましい。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/596650.html 韓国語原文入力:2013/07/22 18:44
訳T.W(1158字)

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