連立与党 公明党が参加すれば可能になるが
公明、"経済優先" 改憲には慎重論
安倍、10月国民投票法改正後に
世論見回し速度調節か
日本の自民党・公明党連立与党が21日に行われた参議院選挙で安定過半数を確保したことにより、安倍晋三総理が持論である憲法改正をどのように推進するのか日本と国際社会の関心が高まっている。 平和主義を核心にした日本憲法第9条を改定し軍隊を公式保有して、日本が集団的自衛権を行使できるようにするのは、いわゆる '戦後体制からの脱皮' を叫んできた日本の保守勢力の長年の夢だ。 自民党と意を共にする右翼指向の野党がいつにもまして強い勢力を形成している今、安倍総理は絶好の機会をむかえた。
21日夜、放送に出演した安倍総理は憲法改定案の発議要件を衆議院・参議院での各3分の2以上の賛成と規定している憲法96条をまず改定するために、改憲勢力を結集する意向を表わした。 彼はNHK放送で「私は96条改正を話してきた。 衆・参両院で3分の2以上の勢力を形成することができるか、一層議論を進展させていく」と話した。 政府のスポークスマンである菅義偉 官房長官も22日の記者会見で「(今回の選挙結果で)憲法改正が初めて現実的な政治課題として国民に認識されたと考える」と話した。
改憲推進勢力は衆議院ではすでに3分の2議席を越えている。 今回の参議院選挙の結果、改憲を公約した自民党と日本維新の会、みんなの党の議席数は142議席で改憲案発議の最小議席である162席には達しない。 キャスティングボードは参議院で20議席を持つ公明党がつかむものと見られる。
安倍総理は選挙前から「96条を直すものの、統治機構などに関する条項は2分の1以上の賛成で改憲案を発議し、9条や基本権条項は改憲案発議要件をそのまま据え置く案もある」と公明党を意識した発言をしてきた。 9条改憲は後回しにして、日本の憲法を初めて改定したという象徴性に重きを置くという意が伺える。
公明党は改憲には依然として慎重だ。 山口那津男 公明党代表は22日、記者会見で「集団的自衛権問題と改憲も大変重要だが、国民生活と近い経済および社会保障に努めるように願う民意があるだけに優先順位を考えながら努力したい」と話した。 彼は安倍総理が8月15日の終戦記念日に靖国神社に参拝することに対しても否定的な意を表わした。
日本では保守勢力が選挙で圧勝しただけに、支持者らが安倍総理に右派政策を強い調子で推し進めろと要求するという展望が多い。 しかし公明党の慎重な牽制、改憲に否定的な日本の世論、今後3年はさらに続くと見られる安倍総理の余裕などを考慮する時、安倍総理が直ちに改憲を強くゴリ押しはしないという分析も多い。 自民党はひとまず10月臨時国会で国民投票法を改定し、憲法改定に先立ち必要な宿題を解決することにした。
東京/チョン・ナムグ特派員 jeje＠hani.co.kr
訳J.S(1480字)
