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‘安倍 自民党’独走時代…日本右傾化さらに速まる

登録:2013-07-22 01:41 修正:2013-07-22 07:14
アベノミクス期待感・野党乱立に力づけられ勝利
自民・公明連立与党議席 130席以上 確保
靖国参拝など韓-日関係悪化 可能性
日本の参議院選挙が実施された21日、東京のある選挙事務所で選挙管理委員会職員が開票作業を始めている。 東京/AFP連合ニュース

‘安倍晋三総理が率いる日本自民党の独走時代が再び始まった。’

21日に行われた日本の参議院選挙結果はこのように要約できる。 2007年参議院選挙で惨敗して参議院で野党に転落した自民党は、昨年12月の総選挙で圧勝をおさめ政権を取り戻した後、今回の選挙を通じて連立与党である公明党と合わせ参議院でも安定過半数を確保した。 安倍晋三総理は今や特別なことがない限り現衆議院の任期が終わる2016年12月まで総理職を継続する有力な基盤を用意した。

 昨年の衆議院選挙が執権民主党に対する審判だとすれば、今回の選挙は自民党政権の安定に投票者の心が集まった。 午後8時の投票締め切りと同時に発表されたNHK放送の出口調査結果によれば、自民党は121席を改選する今回の選挙で半数を越える63~68席を占めると予想された。 これで自民党は既存議席を合わせて113~118議席、公明党は19~21議席で連立与党は参議院で131~139席を持つことになった。

 選挙を控えて少しずつ弱まりはしたが、果敢な通貨緩和を核心とするアベノミクスに対する高い期待感と多くの野党の各個躍進(別行動)が自民党に圧倒的な勝利をもたらしたと解釈される。 衆議院の多数派である政府与党が参議院では野党であるいわゆる‘ねじれ国会’に対する日本有権者の嫌気も自民党圧勝の背景となった。 自民党は当選者1人を選ぶ1人選挙区の大部分を席巻した。

 衆議院を解散しない限り安倍総理は3年後の参議院選挙まで選挙の負担から免れ自身の政策を積極的に推進する動力を得た。 まずアベノミクスをより一層より強力に押し進めるため企業投資に対する法人税減免と環太平洋経済パートナー協定(TPP)交渉に積極的に乗り出すものと見られる。 原子力発電所再稼働もゴリ押しする可能性が大きい。

 安倍総理は「憲法改正を初めて持ち出した総理」となることにも意欲を見せると予想される。 自民党に圧倒的な力を与えた保守派は、総理に靖国神社に参拝し、愛国主義に基づいて教科書を改正しろとの圧力を加える可能性が大きい。 米国が韓-日関係の悪化を憂慮しているものの、安倍総理がどんな選択をするかにより韓-日関係がより一層悪化する可能性も排除し難い。

 安倍総理はまず改憲案の発議要件を‘衆議院と参議院で各3分の2の賛成’と規定した憲法第96条の改憲を推進するという意向を明らかにしている。 公明党の同意を得るため96条の改憲方向も統治機構関連条項などだけとし‘衆議院と参議院で各2分の1以上の賛成’に要件を緩和し、基本権条項および9条(平和主義)等の改憲要件はそのまま据え置く方案に言及してきた。

 しかし、今回の選挙の結果、改憲に肯定的な自民党と日本維新の会、みんなの党、そして改憲には消極的だが連立与党である公明党の参議院での議席合計が参議院の3分の2(162席)には達し得ず、安倍総理執権期に改憲案が議会を通話することは容易ではなくなった。 自民党が選挙では圧勝をおさめはしたが、世論が憲法96条の改正に否定的なことも実際の改憲推進には障壁になるものと予想される。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/596606.html 韓国語原文入力:2013/07/21 22:45
訳J.S(1566字)

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