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[社説] 北朝鮮、いつまで‘閉じこもり’している気か

登録:2012-12-31 14:10 修正:2012-12-31 19:24

 北朝鮮の労働党機関紙<労働新聞>が一昨日“国際法と世界的傾向に符合する自主的衛星発射の権利をこれからも行使する”と報道した。北朝鮮が行っているロケット発射は、宇宙空間の平和的利用はすべての国の権利と規定した宇宙条約に基づいた主権の行使なのだから、他の国々が是非を問う根拠はないということだ。北朝鮮のこのような主張は今更のことではない。4月や12月のロケット発射時も同じ理屈で論じた。国際社会の憂慮を聞く素振りもない彼らの態度が残念なばかりだ。

 今回の主張は次期中国外交部長に有力視されるチャン・ズジュィン外交副部長の発言に反論する形でなされたという点でより注目される。 チャン副部長は労働新聞報道の前日、中国の外交政策を扱うフォーラムで、“私たちは彼ら(北朝鮮指導者)が地域の平和と安定を守るのに役立つ正確な判断と決断を下すように願う”と語った。誰が見ても北朝鮮のロケット追加発射および第3次核実験に反対するという意を伝えるメッセージであることが明らかだ。

 チャン副部長の発言は今月初めに北朝鮮がロケット発射を予告した時の外交部スポークスマンの発言より強度が高かった。当時スポークスマンは“北朝鮮が宇宙空間を平和的に利用する権利は存在するが、それは安保理決議などによって制限も受ける”と話したし、別のスポークスマンも慎重な行動を促したことがある。 チャン副部長の発言の中にはその場は韓半島情勢の安定のために追加制裁に反対するものの、しだいにその態度を変えることもあるという意思も含まれていると言える。特に彼が中国外交を第一線で指揮する外交部長の強力な候補という点から発言に重みが感じられる。

 北朝鮮のロケット発射が平和的ということは、それこそ彼らだけの‘閉じこもり論理’だ。 すでに国連安保理が二度の決議を通じて、‘ミサイル技術を利用したいかなる発射も中止’するよう求めたし、12月の発射の際も国連安保理が追加制裁を議論している。北朝鮮は衛星と大陸間弾道ミサイルは同じ技術を使うために‘鼻にかければ鼻飾り、耳にかければ耳飾り’になるという点を悪用して、自分たちが撃ったロケットはミサイルでなく衛星だと主張するが、国際社会はそのように見ないという点が重要だ。

 中国までが日ましに国際社会の常識側に接近している。中国は北朝鮮が昨年の全貿易の70.1%も依存した国だ。安保面の依存も言うまでもない。北朝鮮は同盟国である中国まで無視する主張だけ繰り返していては完全な孤立者に転落するという点を認識するべきだ。孤立からは、彼らが願う安全保障も市民生活向上も手にすることはできない。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/567541.html 韓国語原文入力:2012/12/30 19:18
訳J.S(1207字)

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