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[社説] 中日のあつれきで高まる韓国の調整の役割

登録:2013-01-12 23:18 修正:2013-01-12 23:45

 昨年9月、日本政府の尖閣諸島(中国名 釣魚島)の国有化措置を契機に本格化した中国と日本の領土のあつれきがなかなか収まらない。むしろ両国で民族主義的指向が強い新しい首脳が就任して、あつれきが競争的に増幅される形になっているように見える。二国間のあつれきの高まりは北韓の核・ミサイル問題まで抱えている東北アジア地域の情勢をより複雑で不安にする要因になっている。

 ‘強い日本の復活’を掲げる日本の安倍晋三総理は昨日の記者会見で中国との尖閣あつれきについて、 "交渉の余地がない" と釘を刺した。また "政治的目的を達成するために日系企業と日本人に被害を与えることは国際社会に責任ある国家として間違っている" と中国を正面から批判した。‘中華民族の復興’を就任第一声にした習近平・中国共産党総書記も全く退く様子を見せない。日本の尖閣国有化措置以後、海洋監視船を日本領海に周期的に進入させている中国政府は、最近ではその度合いを強めて戦闘機まで送っている。

 7、8日には中国海洋監視船4隻が13時間も尖閣の日本領海に留まり、あげくは一昨日に中国戦闘機10機が日本領空の外側である防空識別区域に侵入して日本戦闘機が緊急発進する事態が繰り広げられた。これに対して日本海上保安庁は尖閣周辺の警備強化のために400人規模の海洋警察専門担当チームを設置して、2015年から12隻の巡視船が常時活動できるように今年の追加予算に盛り込むことにした。いつ物理的衝突が起きるか知れない危険な状況だ。

 こうした中、周辺国を相手にした中-日両国の外交対決も激しい。今、ソウルがまさに最も熱い外交対決の場になっている。安倍総理が4日、朴槿恵(パク・クネ)大統領当選人に韓日議員連盟の額賀 日本側幹事長を特使として送り、習近平総書記も負けじと10日に張志軍 外交部常務副部長を特使として派遣した。

 両国の求愛競争を単に喜んでばかりいられないのが私たちの状況だ。両国間のあつれきと競争の激化は、我が国の利害が複雑に絡んだ南北関係の改善や地域安定に否定的な影響を及ぼすためだ。私たちとしてはこうした時であればこそ、確実な原則と基準をもって方針を立て、両国のあつれきが緩和されるよう努力することがベストだ。今年、わが国が主催国になる韓-中-日 首脳会談を成功に導くことは我が国のあつれき調整能力を示す格好のテストケースになるだろう。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/569311.html 韓国語原文入力:2013/01/11 19:10
訳T.W(1116字)

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