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[社説] 大統領選、討論会は公正で熱く

登録:2012-11-27 21:53 修正:2012-11-28 04:20

 中央選挙管理委員会が昨日、18代大統領候補のテレビ討論会の開催概要を発表した。来月4日、政治・外交・安保・統一を主題にした討論会を始めとして、3回にかけてセヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)、民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)、統合進歩党のイ・ジョンヒ候補が討論を行う。無所属のキム・ソヨンらの候補は別に一度の合同討論会を開く予定だ。

 現代の民主主義で‘メディア選挙’の花は断然テレビ討論だ。候補者の政策や公約、人柄をきちんと比較評価できるテレビ討論会なしに完全な選挙を行うことはできない。しかし我が国の選挙討論会は期待レベルに大きく及ばないという評価が多い。杓子定規な進行、無意味な攻防、地味でつまらない討論、多様な討論形式の不在など恒常的な問題が簡単には改善されずにいる。もうこのような問題点は改善し、レベルの高い討論会を実現しなければならない時期だ。

 だが、すでにその見込みを暗くする兆しが現れている。数日前に実施された朴槿恵候補の単独テレビ討論会が端的な例だ。討論相手なしで候補1人を相手に実施した討論会なのに、司会を担当したソン・ジホン アナウンサーは偏向的な進行をして眉をひそめられた。パネラーの攻撃的な質問を途中で何度も中断するかと思えば、朴候補が言葉に詰まれば横から手助けするなど、誰が見ても公正性を失った形だった。このような司会者が進めるテレビ討論会なら最初からしない方がましだ。

 テレビ討論会の3大成功要素として、しばしば公正性、有用性、興味が挙げられる。特定の候補に偏らない進行、有用な情報を提供しながらも視聴者の興味と関心を失わない討論会を意味する。今やわれわれ有権者もこのような三種の要素を全て満たすテレビ討論会を見る権利がある。そのためには各種の‘形式破壊’などによる討論会の換骨奪胎が緊要だ。

 大統領候補の討論会形式に関して一度考えてみるべき問題は‘2者討論’だ。実質的な2強構図を無視して、討論が3者以上の候補で進められ、焦点が分散して討論が表層的に終わったという指摘は歴代大統領選挙のたびに繰り返されてきた。今年の大統領選挙も同じだ。このような問題を解消するには、選管委主管の討論会とは別に当選可能性が最も高い2候補が直接対立し勝敗を争う展開にする方法を講じる必要がある。これとともに、今年の大統領選挙のテレビ討論会を巡り再び‘公正性を失った討論会’‘中身のない討論会’などの批判が出ないよう、徹底した調査と準備がなされることを願う。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/562561.html 韓国語原文入力:2012/11/27 19:09
訳T.W(1159字)

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