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[社説] 残念な朴槿恵候補のTV討論忌避症

登録:2012-11-05 08:34 修正:2012-11-05 09:42

 <韓国放送>が推進した有力大統領候補3人の順次討論が朴槿恵セヌリ党候補側の拒否により事実上失敗に終わった。 大統領選挙が40余日後に迫った中であれこれ言い訳をつける候補らの無誠意できちんとしたTV討論が一度も出来ずにいる今の状況は非常に不正常だ。

 韓国放送は当初13日から15日までの3日間、朴槿恵(パク・クネ)候補、文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党候補、安哲秀(アン・チョルス)無所属候補など3人を順次呼んで個別討論を進めることにし3候補側に公文書を送った。文在寅、安哲秀候補側は参加するという公文書を送ったが、朴槿恵候補側は公文書を送らなかったという。 結局、韓国放送は朴候補が参加しない場合の公正性を理由にして討論を承諾した他の2候補のTV討論までも事実上取り消した。

 朴槿恵候補側が討論を拒否した理由は3人の候補の討論順序を抽選で決めることにした韓国放送の提案が不公平だということだった。 文在寅、安哲秀 両候補の場合、単一化問題に関心が集中し検証などで相対的にいいかげんになるだけに、朴候補の討論順序を一番最後にしてくれというのがセヌリ党側の主張だったという。 いくら政権与党候補とは言え、公営放送がそれなりの基準を持って定めた方式を問題にして討論会自体を無にする姿は見苦しい。 朴候補側が野党圏単一化がなされるまで3者討論に参加しないということはある程度理解が出来るが、個別討論までそれを口実にするのは理解し難い。

 韓国放送が当初、いずれかの候補が討論会を拒否しても残りの候補で討論を進めるといっておきながら、朴候補が参加しないからと行事自体を無期延期したことにも問題がある。 韓国放送は自らの選挙放送準則と討論放送委員会などを設けてTV討論を準備してきたのに、今回の行事取り消しは上層部の一方的な決定だったという。 公営放送が政権与党候補の顔色を伺うのに汲々としているという批判を受けて当然だ。

 今回の大統領選挙のように候補らのTV討論が失踪したことは他にない。 今までセヌリ党と民主党の候補選出のための内部TV討論が4回あっただけだ。 2002年大統領選挙の時は83回、2007年大統領選挙時は48回の各種候補討論会があったことに比較すれば深刻な水準だ。 国民は候補らが市場に行っておでんを買って食べる姿を見たいとは思わない。 候補らがTVに出てきて自身の政策を親切に説明し、他候補らと激しく討論する姿を見たいのだ。 候補らにはそれを充足させる責任と義務があるという点を肝に銘じることを望む。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/558905.html 韓国語原文入力:2012/11/04 19:04
訳J.S(1170字)

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