米国のドナルド・トランプ大統領が定めた合意の最終期限が一日後に迫った7日(現地時間)、イラン全土で発電所や橋を取り囲む「人間の鎖」が拡大し、緊張が高まっている。
イラン国営放送(IRIB)、ガーディアン、AP通信などによると、イラン当局はこの日、青年、学生、スポーツ選手、芸術家らに対し、発電所などの重要インフラ周辺に結集し、人間の鎖を作るよう呼びかけた。IRIBは、最高青少年委員会のアリレザ・ラヒミ事務局長が映像メッセージで「発電所はイラン国民の資産であり未来」だと述べ、午後2時(現地時間)から全国の発電所周辺に集まるよう呼びかけたと伝えた。
ガーディアンは、イラン北西部のタブリーズや南西部のデズフールなど、イラン全土で市民がイラン国旗を手に集まったと報じた。ガーディアンによると、デズフールでは築1700年にもなる橋の上にも人間の鎖が形成された。イランのマスード・ペゼシュキアン大統領もこの日、ソーシャルメディアのXへの投稿で「1400万人の誇り高きイラン人が、イランを守るために命をささげる準備ができていると登録している」と述べた。
イランのファルス通信は、北西部タブリーズ、西部ケルマンシャー州ビーソトゥーン、北部マザンダラン、北東部マシュハド、中西部ハメダンなどの主要地域の火力発電所や、ガズビン州のシャヒード・ラジャーイー発電所の前に市民が集まり、施設を守るためにデモをおこなっていると報じた。
APによると、テヘラン近郊をはじめとする全国の主要施設でも、市民がイラン国旗を掲げて集まっており、「電力施設への攻撃は戦争犯罪」だと記された横断幕も登場している。
この動きは、トランプ大統領が提示した最後通告に対応したものと解釈される。トランプ大統領は、イランが韓国時間の8日午前9時(米東部時間7日午後8時、イラン時間8日午前3時30分)までにホルムズ海峡を開放しなければ、「すべての発電所と橋を破壊する」、「文明全体が消滅する」と警告している。