米国とイスラエルによるイラン攻撃以降、中東の緊張が高まる中、在韓イラン大使館とイスラエル大使館がソウルで同日同時刻に記者会見を行い、互いを糾弾する「場外戦」を繰り広げた。
サイード・クゼチ在韓イラン大使は5日午前、ソウル龍山区(ヨンサング)のイラン大使館で記者会見を行い、「(先月28日に)世界中が見守る中で行われた明白な戦争犯罪の攻撃により、(イラン・ホルモズガーン州ミナブ市の女子小学校の)165人の児童が命を落とし、60人の児童が重傷を負った」と述べた。また、米国とイスラエルによるイランの核兵器開発を理由に攻撃したとの主張については、「各種の虚偽情報やねつ造された主張」だと一蹴しつつ、「わずか数日前までイランと米国の代表団は二度の核交渉をおこなっていた。三度目の会合で技術的な詳細事項を議論することで合意していた」と反論した。
クゼチ大使は「現在は(イランに対する)違法かつ全面的な攻撃がなされているため、いかなる交渉のテーブルにもつけない」と述べた。韓国政府に対しても「大韓民国は経済とビジネスが得意な国であり、現在の紛争を止めるためにもっと役割を果たしてほしい」と述べた。
一方イスラエル側は、イランの核の脅威が問題だと反論した。ラファエル・ハルパズ在韓イスラエル大使は同日午前、ソウルの光化門(クァンファムン)付近で記者会見を行い、「今回の作戦の目的は、急進的なイスラムイデオロギーと大量破壊兵器を結びつけたイランの過激な政権を阻止すること」だとして、「あと数カ月待っていたら(イランの)すべての核プログラムと弾道ミサイル生産施設が地下深くに潜り、米国の最も強力な爆弾でさえ届かなくなっていただろう」と述べた。
ハルパズ大使は、北朝鮮の核能力の高度化をあげて今回の攻撃の正当性を主張した。「イランに対して行動を起こす際、1994年と1996年に朝鮮半島で起きた出来事を教訓にした」、「北朝鮮の核プログラムが取り返しのつかない段階に達していた時期だったにもかかわらず、当時の国際社会が行動しないことを決定した結果、北朝鮮は40~60発の核弾頭を保有することになった」というのだ。米国は1994年、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)の核施設を爆撃しようとしたが、「戦争が起これば米軍は8万~10万人、韓国軍は数十万人が死亡し、ソウル周辺だけで100万人以上の民間人が死ぬ」という被害推定が示され、撤回した。
同大使はイランの小学校への空爆について「イスラエルは意図的に民間施設を攻撃したことはない」と答えた。