「ここ数日は非常に寒く、毛布が必要だが、毛布は遺体を覆うために使われる。世界の人々よ、どうか遺体を覆う布を送ってほしい」
23日、パレスチナ保健省はSNSのテレグラムを通じて、病院の床に毛布で覆われた遺体が並ぶ様子の写真を投稿し、このように訴えた。
放送局アルジャジーラはこの日、イスラエル国防軍(IDF)によるガザ地区全域での空襲が続き、少なくとも14人が死亡したと報じた。ガザ地区北部のベイトラヒアの学校を爆撃され7人が死亡し、西部ではイスラエルのドローン攻撃で3人が死亡。南部の病院も攻撃を受け、4人が死亡した。イスラエル軍は19日にもベイトラヒア一帯を空爆し、少なくとも87人が死亡した。
英国のガーディアンなどは、イスラエルがガザ地区北部からパレスチナ人を追い出す別名「将軍たちの計画」を進めていると指摘した。将軍たちの計画は、退役したイスラエルの指揮官が出したとされることからついた名前で、ガザ地区北部の住民を南部に押し戻すという内容だ。
物資不足の問題も深刻化している。ベイトラヒアで運営されている最後の病院であるカマル・アドワン病院のホッサム・アブ・サフィア院長は、医薬品と血液が尽きてしまったと述べたと、CNNが報じた。最近、世界保健機関(WHO)は、ガザ地区住民の平均の食糧危機状態が、全5段階のうちの3段階(危機)から4段階(警戒)に上がったと評した。AFP通信は国連の統計を引用し、10月にガザ地区に物資支援に向かったトラックは396台だけが進入したと報じた。9月の3003台、8月の3096台、7月の4681台に比べ、数が急減した。
国連開発計画(UNDP)と国連西アジア経済社会委員会(UNESCWA)も報告書を発表し、ガザ地区の住民の生活の質を示す人間開発指数(HDI)が69年前の水準(0.408)に後退したと分析した。この指数は、期待耐用年数や期待教育研修、平均教育研修、1人あたりの国民所得などを評価の要素に用い、1に近いほど生活の質が高いことを意味する。ガザ地区の今年年末の予想値は1955年の数値と同じだった。
ヨルダン川西岸も今年末に人間開発指数が0.676まで下落すると推定された。パレスチナ全域の人間開発指数は、24年前の水準である0.643になると予想された。報告書は「パレスチナは今年261万人の貧困層が新たに発生し、貧困層の総数は410万人に達する」としたうえで、「パレスチナ全域の国内総生産(GDP)はガザ地区での戦争前より35.1%減少し、失業率は49.9%上昇するだろう」と診断した。
国連貿易開発会議(UNCTAD)は、最近国連総会に提出した報告書で、ガザ地区が戦争前の経済水準に回復するためには350年かかると明らかにした。