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「民族衣装のコスプレ」日本の自民党議員の暴言に…法務局、「人権侵害」認定

登録:2023-09-23 05:53 修正:2023-09-23 07:30
札幌法務局「人権侵犯の事実あった」 
7年前のソーシャルメディアへの投稿が物議醸す
杉田水脈自民党議員=杉田議員ホームページより//ハンギョレ新聞社

 差別的な発言で物議を醸してきた自民党の杉田水脈衆議院議員が7年前に自身のソーシャルメディアに投稿した文に対し、「人権侵犯の事実があった」という決定が出た。日本の政界では、議員の資質が問われるとして、批判の声が高まっている。

 朝日新聞の22日付の報道によると、最近札幌法務局が韓国のチマチョゴリと日本のアイヌ族の伝統衣装を貶めた杉田議員の7年前の文と関連して「人権侵害」を認定し、アイヌの文化を学び、発言に注意するよう啓発を行ったという。

 杉田議員は7年前の2016年、スイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会に出席した後、自身のソーシャルメディアに「会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリ(韓服)やアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」という文を写真と共に載せた。さらに「完全に品格に問題がある。同じ空気を吸っているだけで気分が悪くなる」と付け加えた。

 当時は議員ではなかったため、大きな波紋を呼ばなかったが、昨年8月総務省政務官に起用された後、この発言が取り上げられ、批判が強まった。その後文を削除したが、他の「暴言」にも注目が集まり、4カ月後の昨年12月に更迭された。

 今回の決定が出たのは、2016年の会議に出席した札幌アイヌ協会所属の女性が今年3月、札幌法務局に杉田議員の投稿が「侮辱であり、人格を否定して貶める差別的内容」と救済を求める申し立てを行ったためだ。これに対して札幌法務局は7日、「人権侵犯の事実があった」という決定を下した。アイヌは北海道やサハリンなどに住んでいた先住民で、日本の明治政府以後、文化と言語使用が禁止されるなど長い間差別と弾圧を受けてきた。

 韓服を着て国連会議に出席した在日コリアンの女性3人も今年2月、大阪法務局に人権侵害だとして、救済を求める申し立てを行った。申し立てた在日コリアンの一人は朝日新聞に「13日に法務省担当者から電話があり『調査が終了し、杉田議員に啓発した』と説明された」と語った。

 杉田議員の度を越した暴言に、連立与党内でも批判の声があがっている。自民党の中堅議員は同紙に「本人が説明責任を果たすよう、党できちんと対応すべきだ」と語った。公明党関係者も「人権意識の低さに言葉も出ない」とし、「問題発言を重ねてきているわけで、放って置いた責任が自民にある」と指摘した。

 杉田議員の「暴言」はこれまで繰り返されてきた。2014年には衆議院本会議で「男女平等は、絶対に実現し得ない、反道徳の妄想」と発言しており、2018年には月刊誌寄稿で同性カップルについて「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」と主張した。2020年自民党会議では性暴力被害者支援と関連して「女性はいくらでも嘘をつけるから」という暴言も吐き出した。

東京/キム・ソヨン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1109721.html韓国語原文入力:2023-09-22 23:56
訳H.J

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