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[社説]日本「ヘイトスピーチ」処罰条例、「嫌韓デモ」根絶の契機に

登録:2019-12-14 07:20 修正:2019-12-14 09:09
2017年7月、神奈川県川崎市の平和公園で市民が「共に幸せに」と書かれた横断幕を持ちヘイトスピーチ反対デモをしている様子=資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本の川崎市議会が12日、「嫌韓発言」を始めとする「ヘイトスピーチ」(特定集団に対する嫌悪表現)を繰り返せば罰金を賦課できる条例を制定したという。日本でマイノリティに対するヘイト・差別発言に制裁を加える条項が盛り込まれた法規が作られたのは初めてだ。在日コリアンが多く居住する地域で嫌韓発言などの差別行為に積極的に対処することにした点に拍手を送る。特に最近の韓日対立の深刻化と相まって嫌韓デモとスピーチがさらに増える傾向だったが、今回のことが日本の良心を悟らせる契機となることに期待する。

 川崎市議会が満場一致で議決した「差別のない人権尊重のまちづくり条例」には、国籍や人種、性的志向、出身、障害などを理由に差別できないようにする規定が含まれている。特に公共の場所で特定の国家やその地域出身者に対する差別的言動を禁止し、これに3回違反すれば罰金を最高50万円(約540万ウォン)まで賦課できるようにした。

 川崎市は在日コリアンが多く暮らしているが、極右・保守団体の嫌韓デモも頻繁な所だった。日本の極右団体は市内の道路や公園など公共の場所で拡声器を通じて在日コリアンを「ゴキブリ」と卑下して「日本から出ていけ」「死ね」など脅迫的な発言をしたりした。今後はこのような発言は全て処罰対象となる。差別的内容が書かれた横断幕を掲げたりチラシを配布しても処罰を科せられる。

 日本でヘイトスピーチ防止法は2016年6月に中央政府で制定され、東京や大阪などいくつかの地方自治体でも条例で作られたが、処罰条項がなく宣言的規定に留まっていた。今回、川崎市が処罰条項を設けたのは意味ある進展と評価するに値する。他の地方自治体でも処罰条項を含む条例を準備しているというのは喜ばしい限りだ。

 社会的弱者に対する差別とヘイトが普遍的人権の側面から許容できないのは当然のことだが、特に在日コリアン問題は過去の日帝の侵略と相対しているという点で軽く見過ごすことではない。日本の極右勢力が歴史的事実を無視したまま政治的目的のために在日コリアンを攻撃するのは反人間的、反文明的暴挙だ。今回の条例制定を契機にこうした野蛮な行動はもう容認されなくなるだろう。日本の中央政府も嫌韓デモをこれ以上手放にしておくのではなく、強制力がある法令の制定など実質措置に乗り出してほしい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/920800.html韓国語原文入力:2019-12-14 02:32
訳M.S

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