日本政府は、北朝鮮当局が31日~来月11日の間に人工衛星を打ち上げると通告してきたとし、強く自制を求めるという立場を示した。
岸田文雄首相は29日、「北朝鮮による『衛星』と称する弾道ミサイルを発射する旨の通報に関する総理指示」を通じて、「米国や韓国等関係諸国と連携し、北朝鮮が発射を行わないよう、強く自制を求める」とし、「情報収集・分析に万全を期している」と明らかにした。
この通報を受けた日本海上保安庁は、残骸物などの落下が予想される海域は西海(ソヘ:黄海)2カ所とフィリピン東の海上1カ所の3カ所で、いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)の外側だとし、同地域に航行警報を出して通行する船舶に注意を呼びかけた。
北朝鮮は日本だけでなく国際海事機関(IMO)にも衛星打ち上げ計画を通報したという。NHKは日本政府関係者の話として「北朝鮮が海上保安庁と国際海事機関に対し、31日0時から来月11日の間に『人工衛星』を打ち上げる計画を通告した」とし、「北朝鮮が人工衛星と称した弾道ミサイルを発射すれば2016年2月以後約7年ぶりとなる」と報じた。北朝鮮は1998年8月、2009年4月、2012年4月と12月、2016年2月など数回にわたって人工衛星を打ち上げてきた。直近の2016年2月には、同月8~25日中に人工衛星「光明星(クァンミョンソン)」を打ち上げると通告し、その後日程を同月7~14日に修正した後、7日に打ち上げを行なった。
北朝鮮は4月に「軍事偵察衛星1号機」が完成したと発表し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が16日に「非常設衛星打ち上げ準備委員会」事業を現地指導した後、委員会の「今後の行動計画」を承認した。このため、まもなく衛星打ち上げに乗り出すものとみられてきた。
日本は人工衛星の打ち上げに使われる技術と弾道ミサイル発射に使われる技術が事実上同じだとし、今回の通告を人工衛星ではなく弾道ミサイルの発射とみている。浜田靖一防衛相は先月22日、北朝鮮の「軍事偵察衛星」の打ち上げと関連し、迎撃ミサイルなど部隊の展開のための命令を下した。
NHKは「北朝鮮は1990年代から宇宙の平和利用という主張のもと『人工衛星の打ち上げ』と称して事実上の長距離弾道ミサイルの発射を繰り返してきた」と指摘した。防衛省関係者も同放送に対し、「(北朝鮮が発射した)いずれの物体も人工衛星としての機能を果たしているとは考えられない」とし、「長距離弾道ミサイルの技術を高めるための発射だ」と述べた。
北朝鮮は2017年7月、初めて射程5500キロメートル以上の大陸間弾道ミサイル級ミサイルを発射し、これまでに(弾道ミサイルの)可能性があるものまで含めて計13回発射を行なってきた。