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安倍元首相銃撃、民主主義の根幹たる選挙中の卑劣な蛮行…日本列島に衝撃走る

登録:2022-07-09 06:56 修正:2022-07-09 11:06
岸田首相、安倍元首相銃撃受け急遽帰京
東京で今月8日、市民が安倍晋三元首相(64)の銃撃事件を知らせる読売新聞の号外を読んでいる=東京/AP・聯合ニュース

 安倍晋三元首相が銃撃で死去した事件で、日本社会全体が衝撃に陥った。

 岸田文雄首相は8日夕方、安倍元首相の死亡事実が伝えられた後、緊急会見を開き、「偉大な政治家を失った」とし、当選同期であり、長年にわたり同僚議員として閣僚を務めた安倍元首相を追悼した。これに先立ち、岸田首相は今回の犯行を「民主主義の根幹たる選挙中、卑劣な蛮行が行われた」と糾弾した。岸田首相は同日昼、安倍元首相銃撃事件が伝えられた後、参議院選挙支援遊説予定だった山形県から自衛隊ヘリで急きょ東京に戻り、午後2時半過ぎ、首相官邸の入口で緊急会見を開いた。

岸田文雄首相が今月8日、東京の首相官邸で安倍晋三元首相銃撃事件と関連して記者団に話している=東京/AFP・聯合ニュース

 会見で「安倍元首相が今現在、深刻な状況にあると聞いた。懸命の救急措置が行われている。まず一命を取りとめていただきたいと心から祈っている」と語る岸田首相の目には涙がにじんでいた。さらに、固い表情で「犯行の背景についてはまだ十分把握できておらず、民主主義の根幹である選挙が行われる中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできないと思う。最大限の厳しい言葉で(犯行を)非難する」と述べた。

 岸田首相はその後、政局に及ぼす影響や事件の性格については慎重な態度を示した。岸田首相は「いま懸命の救急救命措置が行われている最中のため、政局への影響などはいま触れるべきではないと思うし、私自身もそういったことを考えていない。まずは現実の厳しい状況に対して、救命措置がしっかりと行われる、政府としてはあらゆる事態に対応できる万全の措置を用意する、そういうことが大事だと思う」と述べた。今回の事件が日本社会の風潮が変わったことを表しているのではないかという記者の質問に対しては、「今回の犯行について、犯人像あるいは背景はまだ十分に把握できていない。今後、警察の調査を確認しなければならない。十分確認されていない中でそれについて触れることは、いまは控えたい」とし、慎重な態度を示した。

 安倍元首相銃撃事件後、自民党はもとより野党も、大半がこの日の選挙遊説を中止した。 立憲民主党の泉健太代表は街頭演説を取り消し、「許されない蛮行だ。怒りを持って今回の行為を非難したい」と述べた。右派系列の日本維新の会の松井一郎代表も支援遊説を全て中止し「民主主義に対する挑戦」だと犯行を非難した。共産党、社民党など各政党の追悼と犯行に対する糾弾も続いた。ただ自民党は同日夕方、「暴力に屈しないとの断固たる決議の下、明日の選挙最終日の活動を予定通り進めることを決めた」と明らかにし、各党の選挙遊説は再開される見通しだ。

 現場で逮捕された41歳の容疑者は、2002~2005年に海上自衛隊で勤務したという。彼は警察の調査で「特定の団体につながりがあると思い込んで狙った」としたが、「(安倍氏の)政治信条に恨みがあるわけではない」という趣旨の供述をしているという。まだ犯行動機と背景は明らかになっていない。

キム・ヨンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1050227.html?_fr=mt1韓国語原文入力:2022-07-0822:07
訳H.J

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