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ゼレンスキー大統領「ロシア、ドンバスに大規模攻撃開始…戦い続ける」

登録:2022-04-19 09:41 修正:2022-04-21 07:03
ドンバス地域は親ロシア分離主義勢力が統制する地域 
ゼレンスキー「ウクライナのものは何一つあきらめない」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が18日夜、テレビ演説で「ロシア軍がドンバス戦闘を開始した」と述べている/ロイター・聯合ニュース

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が18日、ウクライナ東部のドンバス地域に対するロシア軍の大規模攻撃が始まったと明らかにした。

 ゼレンスキー大統領は同日夜、テレビ演説で「ロシア軍が長い間準備してきたドンバス戦闘を開始した」とし「相当な規模のロシア軍が結集して攻撃に集中している」と述べた。また、テレグラムでも「ロシア全体の軍隊のうち、非常に大きな部分が現在この攻撃に注力している」と明らかにした。

 ウクライナの国防安保委員会のオレクシー・ダニロフ書記も、東部3地域でロシア軍による攻撃が始まったと述べた。同書記はテレビに出演し「今日(ウクライナ東部の)ルハンスク、ドネツク、ハルキウ地域のほぼ全戦線に沿って占領軍が我々の防衛網を突破しようと試みた」と述べた。

 ロシアは今年2月24日にウクライナ侵攻を開始した後、北部の首都キーウ(キエフ)占領を試みたが、先月末に兵力を撤退させ、ウクライナ東部のドンバス地域と南部の掌握に力を集中し、ここに兵力を結集させた。ドンバス地域は、親ロシア分離主義勢力である自称ドネツク人民共和国(DPR)とルハンスク人民共和国(LPR)が統制する地域だ。ロシアは最近、重砲兵部隊と航空隊、その他の軍事資産を含む11個の大隊戦術団を東・南部地域に新たに配置したのに続き、兵力の追加投入を指示した。

 南部の港町マリウポリでは、ウクライナ軍がアゾフスタリ製鉄所を拠点に厳しい抗戦を繰り広げている。ロシアは第2次世界大戦の戦勝記念日である5月9日までに成果をあげるためにドンバス地域に戦力を集中しているというのが、米国など西側の判断だ。米国防総省は、ロシア軍がこの数週間の失敗から教訓を得て、東部地域では装備の修理と物資供給に必要な物品を備えているとの分析を示した。国防総省のジョン・カービー報道官はブリーフィングで、「ロシア軍は戦列を整え、今後の攻撃作戦のための環境づくりを進めている」と述べた。

 ゼレンスキー大統領は決死抗戦の意志を重ねて明らかにした。同大統領はテレビ演説で、「いくら多くのロシア兵士がそこ(東部)に入ってきても、我々は戦い続けて守り、毎日それを維持するだろう」とし、「我々はウクライナのものは何一つあきらめないが、我々のものでないものは何も必要ない」と述べた。さらに「抵抗しながら屈せずに立ちはだかっているわが戦士たち、軍人たち、英雄的な村に感謝する」と述べた。

 ウクライナは今月17日、マリウポリで白旗投降せよというロシアの最後通告も拒否し、「最後まで戦う」と明らかにした。

ファン・ジュンボム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1039459.html韓国語原文入力:2022-04-19 07:59
訳C.M

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