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「また踏みにじられるかも」…ロシアとの悪縁ポーランドの恐怖

登録:2022-03-22 06:58 修正:2022-03-22 15:43
西方とロシアの間に位置するポーランド 
「無残さ知っているからこそ…社会全体が恐れている」 
ロシアによって国が二度も分裂させられた悪夢
スロベニアのヤネス・ヤンシャ首相(左から)、ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相、ウクライナのデニス・シュミハリ首相が今月15日、ウクライナの首都キエフ(現地読みキーウ)で会談した後、合同記者会見を行っている/EPA・聯合ニュース

 ロシアのウクライナ侵攻で最も大きな恐怖に陥った周辺国は、断然ポーランドだ。ロシアと西欧の間に挟まれた地政学的位置によって、二度も国が分裂させられる深い傷を負った歴史的な悪夢のためだ。

 先月24日にロシアの侵攻が始まって以来、最も積極的にウクライナへの支援に乗り出した国は、ほかならぬポーランドだった。米国の反対で挫折したものの、今月8日にソ連製ミグ29戦闘機28機をウクライナに提供すると提案し、15日にはマテウシュ・モラヴィエツキ首相がチェコ、スロベニアの首相とともに砲火の中キエフ(現地読みキーウ)を訪問し、強い連帯感を示した。

 ポーランドがこのように切迫した動きを見せているのは、ロシアの軍靴がウクライナを越えて、再びポーランドに向かうかもしれないという恐怖のためだ。ポーランドの外交政策専門家、スワボミール・デンブスキー氏は12日、「ロサンゼルス・タイムズ」とのインタビューで、「ポーランド社会は怖気づいた。ロシアとの物理的対決がどれほど恐ろしく、おぞましく、また衝撃的かを社会全体が知っている」と述べたと報じた。ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)の加盟国だが、ポーランド国民のドロタ・カルピンスカさん(61)は「NATOは名ばかりだ。それが何のためにあるのか、誰も知らないだろう」と冷ややかな反応を示した。ポーランドの不安は13日、ロシアのミサイルがポーランド東方国境にあるウクライナのヤボリウ軍事基地に落ちてから、さらに高まっている。

 ポーランドは南東にウクライナと500キロメートル、北にロシアの域外孤立領土カリーニングラードと230キロメートルに渡って国境を接している。現在、ポーランドはウクライナに向かう米国と欧州の兵器輸送ルートであり、ウクライナから脱出した数百万の難民の脱出ルートであると同時に収容地だ。ロシアとウクライナの紛争の影響は避けられない。

 過去の歴史を振り返っても、ロシアとの悪縁は根強い。ポーランドは18世紀末、ロシア(帝政ロシア)、ドイツ、オーストリアの3カ国から123年間にわたり分割支配を受けた。第一次世界大戦後に辛うじて独立したが、第二次次世界大戦時、東のロシア(ソ連)と西のドイツから同時に攻撃を受け、再び分割占領された。その後、ソ連秘密警察(NKVD)はポーランド将校や警察、教師など知識人捕虜約2万人を銃殺し、埋葬する「カティンの森虐殺」という残酷な行為にまで及んだ。1945年に第二次世界大戦が終わり解放されたが、その後の冷戦時代にはソ連の衛星国家となった。ポーランドの民主化運動はソ連の影響で弾圧され、結局、共産主義が崩壊したことで、自由主義政権が発足した。

 その後、西寄りの路線を貫き、1996年に経済協力開発機構(OECD)、1999年にNATO、2004年に欧州連合(EU)に加盟した。ポーランドは自国内に米軍の駐留を推進し、1997年に初めて受け入れた。今年初めまでは約4000人だったポーランド駐留米軍は、先月のウクライナ戦争開戦後、約9000人に増えた。

ファン・ジュンボム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1035727.html韓国語原文入力:2022-03-22 04:59
訳H.J

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