韓米日外相会談に出席するためハワイのホノルルを訪れたチョン・ウィヨン外相は12日(現地時間)、日本の林芳正外相と初の2者による対面会談を行った。両外相は同日昼12時から40分ほど意見を交わしたが、歴史問題などの懸案については接点が見出せず、平行線をたどった。
韓国外交部は会談後に資料を発表し、その中で、今回の会談でチョン長官が「韓日両国は北東アジアと世界の平和、繁栄のために共に協力すべき最も近い隣国であり、正しい歴史認識が未来志向的な韓日関係の発展の根幹であることを強調した」と述べた。チョン長官はまた、両国の関係悪化をもたらした懸案である強制動員被害者問題と日本軍「慰安婦」問題について、「被害者が受け入れうる解決策を模索するために協議しよう」との意思を林外相に伝えた。さらに、日本が佐渡金山をユネスコ世界遺産に登録することを決めたことに対する抗議の意を伝えるとともに、2015年の「端島(軍艦島)」が含まれる「日本の近代産業施設」の登録時に約束した後続措置を忠実に履行することを求めた。韓日外相の対面による会談が行われるのは、昨年11月の林外相の就任以降初めて。
日本の外務省によると、これに対し林外相は、佐渡金山に対する「韓国側の独自の主張は受け入れられ」ないと答え、歴史問題に対しては「韓国側に適切な対応を求め」たとの従来の立場を繰り返した。
ただ両外相は「朝鮮半島平和プロセス」の早期再稼働に向けた北朝鮮との対話の必要性と、韓日、韓米日協力の重要性を再確認したと外交部は明らかにした。読売新聞は「バイデン米政権が日韓関係の改善を強く促す姿勢を見せる中、両外相は(韓日)関係の正常化に向けて外交当局の意思疎通を加速していくことでも一致した」と報じた。