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韓国首相、岸田新総裁に「両国関係の発展に大きな役割を果たしてほしい」

登録:2021-10-02 06:13 修正:2021-10-02 08:37
日本経済新聞1日付の単独インタビューで 
北京五輪で「南北の高官が自然な形で会うことができる」 
「必要ならばIOCに積極的に意思表示する」
キム・ブギョム首相//ハンギョレ新聞社

 キム・ブギョム首相が来年2月に開かれる北京冬季五輪への北朝鮮の参加が認められれば「南北の高官が自然な形で会うことができる」と述べた。韓国政府が文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の「(文大統領任期中の)最後の首脳会談」の有力候補地として北京を念頭に置いていることがうかがえる。

 キム首相は1日に公開された日本経済新聞とのインタビューで、2022年末まで北朝鮮の五輪参加資格を停止した国際オリンピック委員会(IOC)の先月初めの決定について、「IOCの寛大な措置を望む。そうなれば南北高官が自然な形で北京で会うことができる」としたうえで、「必要ならば、(IOCに)積極的に意思表示する」と語った。キム首相は「南北の高官」が誰なのかについては明らかにしなかったが、南北の首脳である文大統領と金委員長を意識した発言とみられる。同紙も来年5月に予定された「文大統領の任期切れを前に、北京五輪を北朝鮮問題を動かす機会にしようという狙い」があると報じた。北朝鮮が五輪に参加すれば、金正恩委員長も中国の首都で開催される五輪開幕式に参加する決断を下すことができ、自然に南北首脳が会うことになる可能性もある。

日本経済新聞1日付紙面に掲載されたキム・ブギョム首相のインタビュー//ハンギョレ新聞社

 文在寅政府はこれまでも「人類の平和の象徴」である五輪を、行き詰まった朝鮮半島情勢の突破口として積極的に活用する姿勢を見せてきた。韓国政府は2018年2月に開催された平昌(ピョンチャン)冬季五輪が、「朝鮮半島平和プロセス」が奇跡的に始まる上で大きな役割を果たしたとみて、今年7~8月に開催された東京五輪と来年2月に予定されている北京五輪を現在の長期膠着状態から抜け出すための「きっかけ」にするため、努力を傾けてきた。北朝鮮も今月25日の「キム・ヨジョン談話」で、「南北首脳の再会」に言及するなど、含みを持たせた。

 一方、キム首相は4日、日本の第100代首相に就任する岸田文雄・新自民党総裁に「両国関係のもう一段の発展に大きな役割を果たしてほしい」というメッセージを送った。また、最悪の状態で放置されている両国関係を改善するために、韓日間の往来を再開できる案を検討し、日本に提案する考えだと明らかにした。

東京/キム・ソヨン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1013556.html韓国語原文入力:2021-10-02 02:30
訳H.J

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