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「独島」には無対応のIOC、「クリミアはウクライナ領」主張には地図修正

登録:2021-07-26 02:54 修正:2021-07-26 06:41
ロシア海軍の誘導ミサイル巡洋艦「モスクワ」とフリゲート艦「グリゴロヴィチ提督」が24日、クリミア半島の港町セバストポリに停泊している=セバストポリ/ロイター・聯合ニュース

 韓国と日本の「独島表示」をめぐる対立には無対応だった国際オリンピック委員会(IOC)が、ウクライナによるクリミア半島表示の修正要求には直ちに応じた。

 IOCは23日(現地時間)、東京五輪ウェブサイトの地図においてクリミア半島がウクライナ領土から抜けているとの抗議を受け、直ちに修正したとロイターが報じた。

 黒海に突き出ているクリミア半島は、ウクライナとロシアが互いに領有権を主張する紛争地域だ。当初はウクライナ領土だったが、2014年にロシアが「住民投票で住民の96.7%がロシアへの帰属を支持した」として併合した。しかしウクライナは、ロシアが武力で強制占領したとして返還を要求した。米国や欧州なども、ロシアによる併合は違法だとしてウクライナの立場を支持している。

 問題となった地図は、東京五輪ウェブサイトの「五輪応援ゾーン」に掲載されているもので、各国の出場選手を世界のどこで応援しているかを表記するために使われている。ウクライナのドミトロ・クレバ外相はこの日、ツイッターで「IOCがミスを犯したと謝罪してきた。地図は(我々の要求通り)修正された」と明らかにした。

 これに対し在日ロシア大使館は翌日の24日にフェイスブックに声明を発表し、「クリミア半島は、国際基準に則って実施された住民投票において、住民たちの自由な意思表示の結果として、ロシアの一員として帰属したことを想起したい」と反発した。ロシア大使館は「クリミア半島はロシアの切り離せない一部」とし、IOCに「明白な法的、客観的現実に合わせて関連地図のクリミア半島表示が適切に修正されることを期待する」と要求した。

 IOCのこのような措置は、独島問題に消極的な態度を示したこととは対照的だ。

 今年5月、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会が公式ウェブサイトの地図に独島を日本の領土であるかのように表示したことから、韓国政府はIOCに抗議書簡を送った。

 これに対しIOCは「大会組織委員会に問い合わせたところ、聖火リレーのコース内の独島表示は純粋な地形的表現であり、いかなる政治的意図もないことを確認した」と、日本の回答をそのまま伝えてきただけで、何の措置も取っていない。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1004977.html韓国語原文入力:2021-07-25 11:30
訳D.K

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